漁書日誌 3.0

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2020-01-01から1年間の記事一覧

師走の古書

土曜日、所用で神保町に出る。扶桑事務所に向かう。棚からひょいと抜き出した『独歩集第二』、そこまで酷くはないのに300円は安いなあとみてみると、奥付欠。しかしまあ安いしと抱え、それから『漱石文集』重版も。ということで2冊を購入。 国木田独歩『独歩…

クリスマスの古書

クリスマスの古書といっても、たまたま注文していた古書がクリスマスの当日に届いたという話である。学校仕事は一段落したが、原稿仕事が終わらない。終わらないというよりも仕事納めまでには是非入稿しなければと年末気分もクリスマス気分もない。 で、先日…

師走初旬の古書

所用で神保町に出た。いまは古書会館で新興展をやっているのだが、立ち寄る暇がなく。ただし、扶桑事務所には行けたので、そこで少々購入。 永井荷風「紅茶の後」(籾山書店)大正元年8月25日第3版凾欠美800円 長田幹彦「零落」(現代名作集)大正4年2月22日…

窓に届かず桃花村

土曜日。 今年度は後期から金曜日午後に仕事が入ったので、基本は古書展に行けない状態。趣味展はさすがに行くがいろいろと体力的に無理がたたる。で、窓展初日だが諦め、土曜日に行こうと考えていた。しかしながら寝不足がたたっていたのかなかなか起きられ…

テレビと古書と

本日は五反田遊古会と和洋会古書展、どちらにも赴こうと思っていた。が、なんやかやで結局神保町出でるのは諦め、五反田に向かう。本日は土曜であって閉場は17時なのである。 五反田、検温してから入場。まずはガレージ。細かく見て行けばなかなか面白そうな…

要注意終末の趣味展

ここのところ都内感染者が連日500名越えということである。久しぶりの趣味展も、もしかしたら人数が少ないかもしれなと思っていた。仕事上、いろいろとリスクもある。それでもまあ、と、開場20分くらい前に古書会館に到着してみると、整理券を配布してみな外…

青展のない年の均一など

さて、三島関連とは別にここのところの購入古書について書いておきたい。まずはネットオークションから。 菊池寛「啓吉物語」(玄文社)大正13年2月18日5版凾痛300円 ベーメ「感覚学としての美学」(勁草書房)カバ2310円 菊池寛のは芥川龍之介題字、装幀意…

三島没後50年に向けて

ばたばたしていてこちらのブログを記す暇もなかった、というか、記そうという余裕がなくそのままになっていました。 こちらは三島由紀夫文学館で開催された三島由紀夫没後50年記念フォーラムの宮本亜門氏の公演。コロナ対策で会場は限定数のみで、申込者には…

雨の散歩展+男の死

久々の南部古書会館である。昨日は仕事で動けず、今日は雨。ぐろりや会もやっているが、まずは五反田からと向かった。そして、土曜日は17時で終わりだったと今更ながら気付くのである。 16時頃会場着。外からそのまま1階のガレージに入れないようロープが張…

古書と芝居と

9月26日土曜日、都内出たついでに和洋会古書展会場へ立ち寄る。 谷崎潤一郎「新版春琴抄」(創元社)初版凾500円 谷口雅春「占領憲法下の日本」(日本教文社)重版200円 平岡正明「浪曲的」(青土社)カバ帯400円 「新版春琴抄」初版は、実は持っていなかっ…

『谷崎潤一郎と書物』(秀明大学出版会)出ます!

拙著『谷崎潤一郎と書物』(秀明大学出版会)が10月1日発売となります。 先日、著者分が届きました。何冊も出している方からすればたわいもないことでしょうが、今まで共著編著ばかりで今回初めての単著でもありこうして一冊の形になるのは感慨ひとしおです…

九月の趣味展

9月も半ば過ぎ多少は秋の気配が感じられるようになってはきたが、湿気が残っているというのか、動くと汗だくになる。コロナも依然収まらない。今日は趣味展ということで、9時40分頃に会場到着。入口で検温ののちに整理券。38番であった。ひとりずつ、ゆっく…

芝居と窓と黒死館

9月10日木曜日、上野ストアハウスに劇団新人会公演「弱法師/動員挿話」を観に行く。ストアハウスが江古田から上野に移って初めての観劇か。「弱法師」は近代能楽集の一作、「動員挿話」は岸田国士作で日露戦争召集の話。新人会は初めて観る劇団だが、つまり…

9月に入った古書展

9月に入った。今年はコロナのせいで夏休みがずれ込み、休みといっても休み中に仕上げないとならない仕事もあり、夏の解放感などはかけらもないといったところである。早くコロナ終息しないものだろうか。 まずは先週、8月29日(土曜)に立ち寄った紙魚展での…

コロナの夏、東京で古書を買う

2週間経過してからでないとここに記さない、というような自主ルールでやってきたけれども、というのもやはり遠隔とはいえ学校仕事があるからで。しかしまあ書かなければどんどんと記憶も薄れていくばかり。もう夏休みに入ったしということで、ここも再開して…

五反田に赴く

7月24日、金曜日。 和洋会、それから五反田遊古会とが開催された。中央線古書展は中止。ここ数日都内のコロナ罹患者がグッと増え、古書展初日の今日は全国で700名を超えたという。わたくしのような職業は罹患したら一発アウトであろう。そこまでして行くのか…

ウイルス戒厳令下的趣味展

正直行くか行かないか本当に逡巡したし、今回はブログ公開できないなと思っていた(少なくとも1週間は時間おかないと、参加者に罹患者発生した場合接触者になる可能性もあり、手前が罹患し苦しむのはまだしも、下手をすれば、ことは仕事関係に迷惑をかけたり…

梅雨の晴れ間に

土曜日、久々に都内に出る。 仕事関係の打ち合わせもあるが、扶桑事務所がオープンするというので出たわけである。 塚原史『反逆する美学』『模索する美学』『切断する美学』(論創社)揃4500円 岩切信一郎『橋口五葉の装釘本』(沖積社)限定500凾6800円 2…

約3ヶ月ぶりの古書展

新興古書展があけるかも、という。もしそうなら、4月6日に高円寺の古書展にいって以来である。高円寺でさえ、入口での検温と消毒液があった。今回は、ということで、午後、江東区の文化セミナーで「没後50年三島由紀夫・短編小説の魅力に迫る」第1回の講師を…

3ヶ月ぶりの国会図書館

国会図書館が1日限定200名で開くというので申し込み、早速当選した。ということで、本日金曜日行って来た。 入口ではサーモグラフィーなんちゃらで熱を測定し、当選した人間か確かめ、入場。いやあガラガラで快適ではある。ただし複写受付の人が研修中の人ば…

戒厳令下の古書生活

緊急事態宣言はまだ解除にならないようである。大阪では解除によって古書の市が開かれた由。古書店も店によっては開店している。地元のよくいく店は既に先週店を開けていた。古書目録も来るには来るが、会場ではやらず、目録のみという形のようだ。となると…

続・中止古書展の注文品

またもや延長となった緊急事態宣言を受けて、開催予定だった古書展が中止に追い込まれている。また、休業要請を受けて古書店も閉めているところが多い。いま、古書となれば日本の古本屋かネットオークションかというところか。 それでもまた、註文して買って…

中止古書展の注文品

4月17〜18日に開催予定でコロナ禍のために中止となった五反田散歩展の目録で注文した本が届いた。 糸井武雄「明治大正小説とそのモデル」(章華社)大正15年12月6日再版2000円 定番の「金色夜叉」「不如帰」あたりから珍しいところでは谷崎潤一郎「羅洞先生…

緊急事態宣言下の古書

コロナ禍による緊急事態宣言が東京に出されたのが7日、そして今日はそれが全国に敷衍されることになった。まさに戒厳令下のようである。都心郊外のうちの近所などでも20時以降はコンビニしか開いていないような状況。 古書展は軒並み中止、古書店も営業停止…

発熱チェック古書展+ささま閉店

昨日、ツイッターで荻窪のささま書店が5日に閉店し、木曜から在庫セールだとの情報を得た。ささまが閉店って、そうなったらもう荻窪に下車することもなくなるのではないか、というくらいの存在である。この漁書日誌(ブログ以前のサイトの方)だと1999年の記…

外出自粛令下の古書展

東京都では週末外出自粛要請が出た。五輪延期となってからコロナ禍はますます猖獗を極め、たとえば昭和文学会や日本近代文学会といった学会も春季の大会・例会は中止との由。古書展も本部古書会館での和洋会は中止となった。しかし南部古書会館の五反田遊古…

コロナ禍趣味展

趣味展である。前回も記したけれども、コロナウイルスによるコロナ禍は全世界に及び特にイタリアが酷い状況との由、連日のニュースで知るところである。それはそうだが、身の回りに罹患者を聞かないからか、こちらはいたって呑気ではある。しかしたしかにア…

ウイルス禍と古書展

紙魚展に赴く。 米国では非常事態宣言が出た由、世界的にウイルス禍である。こういうときこそ「猖獗」という言葉がぴったりくる。電車に乗ると、その車両でマスクをしていないのはワタクシだけだったり。スペイン風邪が流行したときも、みなあの黒いマスクな…

津田青楓展から荻窪へ

コロナウイルスの猖獗によって各種イベントが中止となり(本当なら写真美術館での「クレマスター」全作上映とか予約していた)、都立図書館が閉められ昨日になって国会図書館もしばらく閉館というので滑り込みで行ってきたり。まあそういう状況であってみれ…

渋谷東急東横の最後

渋谷東急東横大古本市って、いつくらいから行くようになったのかあまり覚えていない。覚えてはいないのだが、自分のホームページの記述を検索してみると、2004年8月28日がいちばん最初の記述のようだ。してみると16年にもなるのか。その間、だいたい毎回通っ…