漁書日誌 3.0

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3ヶ月ぶりの国会図書館

国会図書館が1日限定200名で開くというので申し込み、早速当選した。ということで、本日金曜日行って来た。

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入口ではサーモグラフィーなんちゃらで熱を測定し、当選した人間か確かめ、入場。いやあガラガラで快適ではある。ただし複写受付の人が研修中の人ばかりで、おそらくはこの状況で全然経験値が低いのだろう、けっこう時間かかったり。まあしかしそんなことはどうでもよい。6階の食堂はと行ってみると、13時までであった。購買は18時まで。

で、18時までに神保町に出るようにと思っていたのだが、ギリギリ間に合わず。どの店もだいたいは既に閉まっていた。澤口書店ですらそうで、東京堂も18時まで。

ところで、このところ買った古書。

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小島徳弥「文壇百話」(新秋出版社)大正13年3月15日初版裸4頁落丁2000円

新秋出版社文芸部編「文壇出世物語」(幻戯書房)平成30年5月16日カバ帯152円

「文壇百話」は扶桑目録注文品。2葉落丁だが、手頃なお値段。同じ出版社の「出世物語」はマケプレ。つい最近復刻していたとは知らなかった。こちらの解説に細かいことが書いてあり、どうも同書は武野藤介と井伏鱒二が書いたものらしい。こういう類のものはいわばゴシップ的なものではあるけれども、同時代の言説として極めて興味深いものがある。

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吉井勇「酒ほがひ」(文芸復興社)昭和21年11月2日再版300円

雑誌「麒麟」創刊号、1000円

こちらはネットオークション落札品。「酒ほがひ」は再版だが、初版は元版初版で明治43年9月7日。これはその再版という体裁。新装版あるいは復刻版といったところであろう。中身は初版の版面そのままのようでもあるが、本文は和紙の袋綴じで著者による「巻後で」という経緯を述べた文章がついている。「麒麟」は御存知大衆文学研究会の古書雑誌だが、これでようやく「麒麟」はあと別冊を残すのみ。しかし別冊は見たこともないのだよなあ。

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谷崎潤一郎「鍵」(中公文庫)昭和35年2月18日20版カバ500円

映画パンフ「アートシアター」(日本ATG)チラシ付200円

「鍵」はいわゆる普及版。この普及版が何版までいったのかを調べていて、探し得た一番の重版。本体の背のみ「中公文庫」と記してある。普及版という言葉は帯のみに記してある。初版の帯付きは所持しているのだが、重版でもおそらく同じか。それから「アートシアター」は寺山修司脚本・東陽一監督の映画「サード」のパンフ。それとチラシ。寺山系でこれは持っていなかった。200円は安い。こちらは地元駅前のモールで古本ワゴン市をやっており、そこで見つけたもの。