漁書日誌 3.0

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春寒の古書

もう3月の後半だというのに、いまだにけっこうな寒さである。

さて今日は用事があって、ギリギリ五反田と神保町と回れるかというような具合。その場合、五反田を真っ先に選んでしまうのがワタクシである。16時半過ぎくらいに会場到着。「今日は早いっすね」と月の輪さんに声をかけられる。いつもは早くても17時過ぎであるから。ざっとガレージを回って雑誌2冊。2階の会場へ。じっくり見ていたら、17時を過ぎてしまう。早めに見終わって神保町の和洋会古書展に行くぞと思っていたが、この時点で諦め。以下は購入物。

「出版市場の調査と研究」(朝日新聞社広告部)昭和32年2月15日200円

パンフ「棒になった男」(紀伊國屋演劇公演)昭和44年11月200円

「劇場8」(西武劇場)200円

「出版市場〜」は「日本読書学会の読書社会調査資料による」とサブタイトルありの非売品冊子。これがなかなか興味深い。安部公房のパンフは第1回紀伊國屋演劇公演パンフ。そして「劇場」は、なんというか雑誌体裁の西武劇場のパンフ的な発行物。60年代演劇特集で、寺山修司唐十郎対談の他、当時のアングラ劇団主宰者へのインタビューがあれこれ出ている。劇団日本の三原四郎インタビューなんか他にはないのではと思う。実はこれとうに所持しているのだが安かったので書き込み用にと。ただしこの「劇場」は発行年月日がどこにも記載されていないのが困りもの。

堀口大学訳「ランボオ詩集」(新潮文庫図書館用)昭和35年3月1日200円

「これくしょん」39号、昭和44年7月500円

戦艦ポチョムキン」パンフ200円

「文学」(2003年3+4月)200円

「緑岡詩林」抜刷200円

したから三つが1階ガレージでの買い物。「これくしょん」は野田書房・野田誠三に関する寄稿があるため。500円というのは今回の買い物で一番高価な品。図書館用新潮文庫はクロス装角背上製本。参考のために。

戦艦ポチョムキン」(戦艦ポチョムキン上映促進の会)200円

これ、パンフ表面は薄汚れなどが目立つが、パンフの間に、試写会案内、チラシ、そしてポチョムキン新聞が挟まっていたので購入。おそらく昭和34年のこれが日本での初上映かなどと思っているがどうか。劇団新聞みたいなのも面白い。

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五反田を後にして、千駄木へ向かう。というのは、今晩は千駄木の古本カフェ・ブーザンゴでのイベントに参加するからである。ブーザンゴ夜会・「ヴィヨン全詩集」刊行記念トークショーヴィヨンを語る夜(19時オープン、19時半開始)。15名くらいいただろうか。訳者と編集者によるトーク。イベント後の軽い懇親飲みにも参加。状態のいい古本がとりわけ翻訳文学と映画関係書を中心にあれこれと陳列してあった。