所要を済ませてから、夕方、五反田に向かう。神保町の方の洋書祭りも覗いてみたいのだが間に合わないだろうなあという感じで、南部古書会館には17時過ぎに到着。ガレージをざっと見て行って、日生劇場のパンフ3冊、新書1冊を購入。表紙にビアズレーの箔押しがしてある洋書があったんで手に取ると、ホルブルック・ジャクソンの「1890年代」原書で、ダストジャケット欠で200円か、買ったとしても場所食うかなあと思いきや、声をかけられ、その人の抱えた本を積んでいただけだとの由。ジャクソンのこの本は、19世紀末はデカダンだという論調が多い中で珍しくポジティブ評価しているんで、邦訳買って読んだなあと。
林房雄・八住利雄「白夫人の妖恋」(講談社ロマンブックス)昭和31年6月25日初版200円
「焰のカーブ」日生劇場パンフ200円
「ファニー」日生劇場パンフ200円
演劇パンフは、松浦竹夫演出作品と、石原慎太郎作演出のミュージカルのもの。「白夫人の妖恋」は小説とその元ネタである原典そして映画化時のシナリオとが1冊になっているというもので、アダプテーション考えるには最適な1冊。
鷲巣繁男「路傍の神」(冥草舎)昭和51年9月1日函2000円
これはもっと安く欲しかった本。鷲巣繁男の小説集。高かったが、冥草舎の出版物としてちょっと持っておきたかったので。布張の貼函入りで背クロス布表紙。
「律'68」(律発行所)昭和43年1月1日カバ1400円
フェスティバル律とか雑誌「律」「ジュルナール律」とかの「律」のことで、サブタイトルにあるように短歌と歌論、現代短歌シンポジウムの内容なんかをまとめたもの。寺山修司「花札伝綺」なんかもイラスト入りで出ている。寺山、「田園に死す」以降短歌やめちゃったのかと思っていたけど、シンポジウムには出席しているんだな。
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川本直・樫原辰郎・武田将明編『吉田健一に就て』(国書刊行会)
論文を寄稿しており、発売日に著者献本分が届く。吉田健一は良い読者ではなかったんで、一昨年に伝記を買って読み文庫で吉田の本をずらっと買ったりしてというのがようやく形になりました。