漁書日誌 3.0

はてなダイアリー廃止(201901)を受けてはてなブログに移設しました。

九月の趣味展

9月も半ば過ぎ多少は秋の気配が感じられるようになってはきたが、湿気が残っているというのか、動くと汗だくになる。コロナも依然収まらない。今日は趣味展ということで、9時40分頃に会場到着。入口で検温ののちに整理券。38番であった。ひとりずつ、ゆっくり開場。会場もコロナ仕様で間引いた感じ。

f:id:taqueshix:20200918094548j:plain

じっくり扶桑棚を見てから、ほかの棚も見て回るが間引いてあるぶん一回りも早い。吟味して棚に戻したり、同じようにリバースされたものをまた抜き出したりして、購入。

f:id:taqueshix:20200918152922j:plain

f:id:taqueshix:20200918152941j:plain

村井弦斎「小説家」上巻(春陽堂)元より奥付無300円

末広鉄腸政治小説 戦後の日本」前編(青木嵩山堂)明治29年1月13日4版極美800円

儘世翁(佐瀬徳三)「続当世活人画」(春陽堂明治32年11月22日500円

雑誌「めさまし草」(明治29年4月25日)300円

「小説家」は上下巻だが下巻にのみ奥付がある。上巻には多色刷木版口絵。「戦後の日本」は最初復刻版かと思ったくらいピンピンの極美本で、つい最近まで袋があったのかと思わせるような状態。これも口絵あり。後半がないがこれは日清戦争後ということか。ちょっと送れた政治小説という感じ。「めさまし草」は参考のために。

f:id:taqueshix:20200918153028j:plain

土井晩翠「東海遊子吟」(大日本図書)明治39年7月20日再版400円

加藤武雄「春の幻」(宝文館)昭和2年9月15日7版凾欠800円

晩翠のは中村不折らの石版画(?)が挿絵としていくつか挿入されているもの。ほぼ同じ状態の同じ再版が800円であったがこちらを買ってきた。それから加藤武雄の本は「令女界」などの掲載された少女小説集。羽二重装で、蕗谷虹児による装幀。なかの挿絵も蕗谷虹児

f:id:taqueshix:20200918153011j:plain

薄田泣菫「泣菫文集」(大阪毎日新聞社)大正15年5月8日初版凾800円

凾は鋲打ちの機械凾、本体は背がバックスキンで平が羽二重。名越国三郎装幀。大毎で同僚だった時期があり泣菫のものをよく装幀している。章扉にもカットがある。天金。ようやくお手頃な値段で入手。

f:id:taqueshix:20200918153054j:plain

「近代名家抒情詩集」(交蘭社)大正14年5月20日5版凾美300円

齋藤昌三「書物誌展望」(八木書店)昭和30年5月15日限定800部凾欠200円

大岡信行「正岡容このふしぎな人」(文藝春秋)昭和52年12月15日初版カバ帯300円

「近代名家抒情詩集」はアンソロジーだが、いちいち詩人の顔写真が入っている。羽二重装で装幀は蕗谷虹児。これも状態がすこぶるよい。齋藤昌三のは限定千部のうち200部が特装で800部上製本というのがこれ。凾欠で200円というのは安い。正岡容のは単に読みたかっただけなのだが、この値段なら買ってもいいかと。

本当はこれのほかにもあれやらこれやら抱えていたが、戻した。この程度で収まってよかった。

帰宅してみると、献本が届いていた。

感謝申し上げます。 

三島由紀夫事件 50年目の証言: 警察と自衛隊は何を知っていたか

三島由紀夫事件 50年目の証言: 警察と自衛隊は何を知っていたか

  • 作者:西 法太郎
  • 発売日: 2020/09/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)