漁書日誌 3.0

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窓に届かず桃花村

土曜日。

今年度は後期から金曜日午後に仕事が入ったので、基本は古書展に行けない状態。趣味展はさすがに行くがいろいろと体力的に無理がたたる。で、窓展初日だが諦め、土曜日に行こうと考えていた。しかしながら寝不足がたたっていたのかなかなか起きられず、土曜日で閉場も1時間早く、ギリギリ間に合わず。ということで、神保町には出ず仕舞い。

しかし、先日ネットオークションで落札した本が届いていた。

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吉田一穂「桃花村」(弥生書房)昭和47年11月20日特製凾1200円

存在を知ってこの3年間ちょくちょく日本の古本屋を検索していたがついぞ見つからなかった本だが、ふと検索して見たらオークションにかなりお安く出ていたのである。普及版は古書で千円くらいの本だが、詩人唯一の随想集。死の直前の限定本で、限定100部、総革装、天金、記番。署名もないし古書として出てももとより5桁行かないものなのかもしれない。とはいえ、嬉しいことには変わりは無い。

総革装といっても、革の上からニスで固めたような感じの革装。本当はこういうコーティング的なものがないそのままだとよいのだが、そういうわけにもいかないのか。ゴテゴテしてないシンプルさはよいのだが。同じ革装でも、限定版リラダン全集とか限定版三島全集みたいに、革の上からラッカーで塗り固めたようなのもある。塗料?が元セロファンとくっついてしまって、剥がすと日焼けの皮をむくように、下地のベージュ色の革が出てくる。あれも困るのだよな。