漁書日誌 3.0

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台風直前の古書展

城南古書展初日。

台風19号の直撃を控えて、2日目の土曜日は無しになる。

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今までこういう事態はあったこともあるのであろうが、ワタクシ個人が経験したのは初めて。そういえば震災の時は、1週間後の五反田と愛書会と行って、たしか愛書会の会場で棚にズラッと災害時用リュックを並べて売っていたなあなどと思い出し。

注文品が当たったことを確認してから夕方会場に向かう。

1時間ちょっと、会場をザーッと回って幾つか手にするも、注文品もあり金欠時でもあり、あれやこれやとまた棚に戻して、結局買ったのは以下。

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文部省音楽取調掛編纂「小学 唱歌集 第二編」(大日本図書)明治18年5月再版200円

木村荘八「随筆 女性三代」(河出新書)昭和31年3月15日初版カバ324円

「東をどり」パンフ(昭和32年11月)400円

「東をどり」のは、谷崎潤一郎の「舞踊劇 母を恋ふる記」上演時ので、台本も収録されている。それから、注文品である。

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森田草平「縮刷合本 煤煙」(植竹書院)大正3年4月28日3版カバ2500円

これがいま欲しかった。というのも「日本古書通信」に発表した植竹書院に関する旧稿にいま現在あれこれと手を入れてるのだが、外装付本書の入手でようやくハッキリした事柄がある。本体表紙の装幀とカバーの装幀とはそれぞれ別人が担当。本体は天青染め。この羊みたいな意匠はその後、植竹の書物のあれこれで使い回される。詳しくは今度出す新著で大幅増補して書くので皆さん買って下さい。

閉場後、古書展を後にして、今度は一路原宿に向かい、芥正彦作、演出、振付のホモ・フィクタス公演を見に行く(こちらも千秋楽は明日の予定であったが台風のために本日最終日となった)。