五反田散歩展に赴く。注文品はなかったが、閉場まであと1時間というところで、まずは1階のガレージを見て行く。雑本の山の中から、「淵上毛銭詩集」を発見、これは嬉しい。その後、2階の会場を見ていく。澤口書店の棚がかなり黒っぽく、これは午前中はけっこう面白かったのではないかと思われた。今月は色々と出費多く、あれこれと思い止めて、結局購入したのは以下。
岡落葉「独歩の身辺」(こつう豆本)200円
淵上毛銭「淵上毛銭詩集」(青黴詩社)昭和22年7月15日限定300部300円
300円というのはいくら何でも安い。ちょっとした掘り出し物か。淵上毛銭は、刊行当時この詩集を三島由紀夫に献呈しており、三島からの礼状が淵上の個人雑誌の別冊に出ているのを見つけ、これは三島逸文だとコピーしたことがあった。それで覚えていたのだが、300円ならついでに買える値段である。写真のように背中もコンディション悪くなく、本文は粗末だが木版の装幀は本体にマッチしていてよい装幀。
五反田の閉場後は、踵を返して一路、恵比寿へ向かう。
恵比寿のLIBRAIRIE 6へ向かい、開催中のMax Walter Svanberg + Rosemary Svanberg 展を鑑賞。
スワーンベリはもっぱら澁澤の本で知って、骰子の7の目画集を買って触れてきたくらいだったので、実物を見るのは初めて。スワーンベリの娘の作品と共に展示。エッチングやタペストリーなどもあった。そして、今回日本初紹介だというスワーンベリの詩集『Åren』を購入。本文2色刷で瀟洒でスタイリッシュな装幀。
初版500部とのことだが、売り切れて要望が多ければ重版することもある由。詩画集とでもいうべき感じで各頁にカットが入り、見た瞬間これはマストだと購入してしまった。