漁書日誌 3.0

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冷たい雨の週末

ここ数日に比べれば比較的暖かな印象の金曜日、五反田古書展初日である。注文品はない。閉場30分前に会場到着。外をザッと見てから階上へ。ここも一通り見たのだが、今回はこれといったものもなく、といって交通費かけて五反田くんだりまで来て何もないというのは余りにもアレかなあというので、雑誌「芸術倶楽部」を二冊。この雑誌は、フィルムアート社で出ていた「季刊フィルム」の後継誌で、新たに編集委員寺山修司が加わり映画以外にも広く種々の特集をしていたけれども、あんまりパッとしない印象。

「芸術倶楽部」1973年7月創刊号200円
「芸術倶楽部」1973年8月号200円
京都造形大学編「現代写真のリアリティー」(角川書店)カバ帯510円
山本貴光「文体の科学」(新潮社)カバ帯1560円
これだけかと、古書会館を後にしてからブックオフに立ち寄ると、これはというのがあって単行本を二冊購入。
で、本日は土曜日。午後から冷たい雨で夕方からは場所によってかなり降った。午後、扶桑書房事務所に赴き、500円均一から以下の本を購入。

泉鏡花「鏡花小品」(隆文館)明治42年9月1日発行本文シミ表紙書込
岡鬼太郎「花柳演芸 紅筆草紙」(鈴木書店大正3年2月15日3版夫婦凾欠
鈴木三重吉「珊瑚樹」(三陽堂書店)大正7年5月15日9版凾
吉井勇「わびずみの記」(政経書院)昭和11年3月15日紙帙
「鏡花小品」は表紙の書き込みが惜しい。小品叢書はこれで二冊目の所蔵か。随筆集である「わびずみの記」は、杉板の装幀。いわゆるゲテ装というやつか。別に350部限定の本がある由。板の凸凹が表紙裏の見返しにそのままうつってしまっているが、これはデフォなんだろうな。杉板表紙にはタイトルがこれは焼き鏝で入れてあって、紙帙は表紙のここの部分が窓のようにくり抜かれ見えるようになっている。