漁書日誌 3.0

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ぐろりや会には間に合わず

ぐろりや会二日目。注文品は無し。夕方、都内に出る予定もあったので古書会館に立ち寄ったが、既にその時17時過ぎ、間に合わず終わっていた。古書店を幾つかみてまわる。田村の外台にて稲垣足穂「美しき学校」(北宋社)カバ帯を買う。唐木順三須永朝彦の署名本など数冊あったが買わず。そして扶桑書房に向かう。


虹児画譜第一輯「睡蓮の夢」(交蘭社)大正14年5月10日14版凾2800円
状態もよくこれは嬉しい。初版は大正13年1月20日。これは第二輯「悲しき微笑」、第三輯「銀砂の汀」と合計三冊出ているものだ。今回の第一輯には31の詩と画(単色あるいは二色刷)と別にカラー口絵1葉を収録。写真は表題作の挿絵で胡蝶を描いたもの(表題作で、胡蝶は睡蓮の中で死ぬという詩の挿絵)。
その後、古書モールやスーパー源氏神保町店(土曜は17時までだったのがいつの間にか土曜日20時までの営業になっていた)など見てから渋谷に向かう。今日はシネマヴェーラ渋谷で開催中の「妄執、異形の人々」という特集で「博徒七人」(1966)「ザ・カラテ2」(1974)を見るのである。前者は笠原和夫脚本の明治が舞台のヤクザ映画だが、主要人物が全員障害者というもの。
以下はここ数日買ったもの。

大島一雄「歴史のなかの「自費出版」と「ゾッキ本」」(三一書房)カバ300円
ロベール「起源の小説と小説の起源」(河出書房新社)カバ帯2000円
源了円「型」(創文社)カバ980円
濱野智史アーキテクチャの生態系」(NTT出版)カバ帯748円
鈴木徳二作品集「ろまんの末裔」(私家版)昭和63年9月18日
上から三つはオークション、四つ目がマケプレ、最後の「ろまんの末裔」はいつも行く地元の古本屋で文庫本を買った時にオマケでくれたもの。「早稲田文学」「新青年」に作品発表した著者の遺族が没後刊行したもの。
そういえば先週、世amIというグループによる三島由紀夫「葵上」公演(@アトリエ第七秘密基地)に赴いた。韓国の新進演出家による公演だが、六条康子は美加里が演じていた。始めから人間離れした感じの演技であったが、最終的に性の妄執が爆発するような演出で、鮮烈だったのでこれは記しておきたい。

「朦朧」の時代―大観、春草らと近代日本画の成立

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