漁書日誌 3.0

はてなダイアリー廃止(201901)を受けてはてなブログに移設しました。

憂国忌の古書

11月24日は、三島由紀夫「午後の曳航」のオペラに日生劇場へと赴く。

宮本亜門演出。「金閣寺」のオペラ同様、アダプテーションに際してところどころ変わっている箇所がある。作曲はヘンツェ、リブレットも海外の人で2000年代に改定されたバージョン。顧みれば今から20年前にサントリーホールに演奏会形式のはみに行っている。いつだったかと検索して20年前だと分かった時には愕然としたものだ。

それはそうと翌日の25日は、諸用の前に足早に五反田遊古会古書展へ。まずはざっとガレージを見る。「我輩はムッソリーニである」なんてのが200円であったりしたが買わず。新潮文庫のみ。

週刊新潮編集部編「マッカーサーの日本」(新潮文庫)上下カバ200円

1983年刊行と古いので情報的にはちょっとなあという感じだが、読み物として。他にも買っておくかと思ったものもあったが、お金を心配して買わず。そして2階へ。

堀切直人「日本夢文学志」(冥草舎)昭和54年9月27日初版函カバ2500円

実はこれ目録に出てるのをみて注文しようか迷ったのだが、会場に来て残っていたら買おうと思っていたもの。やっぱり残っていた。この本はとうの昔に沖積社版を買って持っているのだが、ちょっと必要あって冥草舎版を買わなければならなくなったのである。

片山健なんかの原色版を貼付したりした布装で貼函入り、そして写真のように文句が色々印刷された函カバーが巻いてある。個人的には巻カバーは痛むし嫌いなのだが、昭和50年代ってこの巻カバーの本がやたら多い印象がある。一種の流行りだったのか。しかしデカくて重いこの本、昭和54年当時で定価8500円ってかなりの金額だなあと。それはそうと、前も五反田で冥草舎の本を買っている。鷲巣繁男の小説集だが、冥草舎はそれらと「死都ブリージュ」そして「影法師の誘惑」くらいかなあ。