漁書日誌 3.0

はてなダイアリー廃止(201901)を受けてはてなブログに移設しました。

萬書百景市古書展

萬書百景市である。去年の今頃やった中央線沿線の古書市みたいなものかなくらいの気でいたが、普段古書展に出さないようなマニアックな古本漫画やらサブカル系店などが出るようであった。盛林堂はまたお安めに出してくるだろうし、面白い掘り出し物があればいいなくらいの気持ちで向かう。電車を乗り過ごしてしまい、古書会館に到着したのは9時50分ごろ。いつもとは逆に明大通りの方に列が続いていた。角を曲がり御茶ノ水駅方面に伸びるところで並ぶ。こちらに並ぶと、色々な店の前を列が塞ぐ形になり「これ整理の人いないけど大丈夫かね」と思っていたところでゆっくり列が動き始める。

まずは盛林堂の棚に向かって、じっくり見ていく。なんだか山ほど抱えている人がいたが、この古書展はカゴがない。ふと見ると注意書きが貼付してあって、買わないものは抱えるな的なことが書いてある。それもそうだが、後で吟味してやめた本を他の書店の棚に戻すような手合いがいるのだろうな。

それから、けやき書店、中島屋書店、かわほり堂、魚山堂、古書すからべなどを見て回る。結構な人出。普段は古書展に来ないような人も多く来ているのだろう。やはりネット効果か。で、注文品当たりも確認し、取り置き分を帳場に預けて昼食。帰ってから、もう一回りしてお会計。購入したのは以下。

日夏耿之介「吸血妖魅考」(牧神社)昭和51年3月25日初版函帯800円

ユイスマンス(田邊貞之助訳)「幻想礼賛譜」(桃源社)昭和50年12月30日函帯800円

まずは両方とも持っているのに買ってしまったこの2冊。牧神社の日夏のは去年買ったばかりである。前回買った時の半額近くで状態も今回の方がいい。それはユイスマンスも同じで、昔これ確か田村書店で6千円くらいで買った記憶があるが、こちらも今回のが状態がいい。何か無念だなあという気持ちと共に差し替え用になどと言い訳をして買ってしまった。桃源社ユイスマンスは函背に黄色で印刷されている欧文タイトルが褪色してないか否かがポイントである。

江戸川乱歩全集第2巻」(平凡社昭和6年12月10日函欠500円

矢川澄子「架空の庭」(大和書房)昭和49年6月30日カバ帯800円

ベアリュ「水蜘蛛」(エディシオン・アルシーヴ)昭和56年10月10日函400円

乱歩全集は「一寸法師」とか入ってる巻。裸だけれどもこの値段なら。矢川澄子は先日買った元版の増補版。こちらも欲しいと思っていたのでちょうどよかった。ベアリュのも先日買ったものだが、届いてみたら乱丁だったのでこれで差し替え。

西村賢太「雨滴は続く」(文藝春秋)令和4年5月30日初版カバ帯1000円

林哲夫「古本デッサン帳」(青弓社)カバ300円

西村賢太のは文庫で出てなかったよなと思ったが(今年頭に出ていた)。林哲夫のは古本エッセイ参考用に。

「芸術祭十一月大歌舞伎」番組300円

「アートシアター」144号300円

堀辰雄「聖家族」(ほるぷ)昭和50年5月1日6刷外函200円

番組は「鰯売恋曳網」初演時のもの。ATGのパンフは清順の「ツィゴイネルワイゼン」の。ほるぷ復刻は江川書房版の復刻。いつか実物が欲しい本だが高くて手が出ないのでひとまずはこれで。

William Beckford : VATHEK, The Nonesuch Press(1929)生田耕作旧蔵誂函付11000円

今回目録注文したのはこれ。この本自体原稿用に安く探していたが、海外の古書店だと6千円くらいからあるのはいいけれども送料手数料込みでけっこう高くなってしまう。こちらは生田旧蔵だしということで注文した。誂函は差込口が革で手染めマーブルが張り込んであるなかなか立派なもの。奢灞都の特装本のようだ。須川製本所作成のものだろうか。しかし結局いろいろと買ってしまった。