漁書日誌 3.0

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書窓会

国会図書館で後日コピーを受け取ったのが17時20分過ぎ。すぐに踵を返して永田町駅から半蔵門線神保町駅下車、古書会館を目指して駆け足。会場到着17時45分。
まど展。注文したいようなものもあったのだが自重し会場を覗きに来たわけだ。で、ザーッと、というか、ザーッとすら回れず、あきつとかわほりをザッと見ただけで終了。今日は昼前に来たらそれこそあれこれと黒っぽい本で収穫があったろうなあ、と思われた。収穫は以下。


国木田独歩「渚」(杉本梁江堂)大正2年5月10日6版汚印500円
里見紝四葉の苜蓿」(プラトン社)大正13年1月25日5版凾800円
堀江謙一太平洋ひとりぼっち」(文藝春秋新社)初カバ200円
賀川豊彦死線を越えて 中巻 太陽を射るもの」(改造社)大正10年12月5日50版凾300円
賀川豊彦死線を越えて 下巻 壁の声をきく時」(改造社大正13年12月1日初版凾400円
「渚」は、これは後版。「武蔵野」の後版というか重版と同じ体裁だ。「太平洋…」は以前にもどこかで買ったが、まあベストセラーの初版ということで。「死線を越えて」は会場で知人に譲って貰ったものだが、なにゆえ上巻がないのだ、というところ。単にベストセラー小説ということで買っているのだが。それと一緒に写っている安部公房の「死に急ぐ鯨たち」(新潮文庫)は200円。これは知人が見つけて買ってきてくれたもので感謝。安部公房新潮文庫版全24冊、これでマジック1だ。
で、前回のエントリで書いた、ワタクシにも知人にも当たったという謎な感じだった本、今日届いた。

グスタフ・ルネ・ホッケ「迷宮としての世界」(美術出版社)重版凾2500円
云わずと知れたホッケの「迷宮としての世界」である。十年以上前に買って読んではいるのだが(懐かしい)、所持本はあちこちライン引きまくりのため今回はまあ保存用というか。一時期仲間と読書会をするために一人で5冊も6冊も買って歩いた(持ってないメンバー用に探したのである)ことがある。凾入りのこの版と、上製本カバー装のものと、新装版の並製カバー装の版と三種類ある、なんてどうでもよいトリビア。これも一時期えらい高くなったが、さすがにそんな値段では誰も買わないからか安くなったように思う。これこそちくま学芸文庫に入って欲しい筆頭株だったのだがなあ。
そしてちょっと後回しになってしまったが、帰り際に東京堂で購入した、前にもここで紹介した「不良少女伝」。明日これのイベントに行く。

明治 大正 昭和 不良少女伝---莫連女と少女ギャング団

明治 大正 昭和 不良少女伝---莫連女と少女ギャング団

それと、大屋幸世氏の日本古書通信社から限定200部で出された本が新刊で並んであったが、躊躇して見送ってしまう。それと追記だが、先日ここで紹介した徳島高義「ささやかな証言—忘れえぬ作家たち」(紅書房)だが、なんのことはない、東京堂には平積みであった。