窓展、初日。古書会館到着は9時50分くらい。ふだんは古書会館の車入れの方向に並ぶのだが今日は逆方面に列が伸びていた。すぐにゾロゾロと列が古書会館階下に進んでいく。謎なのが、荷物を預けた後、後ろを見ると荷物を預けない列がそのまま続いていることで、中途半端に列が2列のようになっている。そして開場。
あきつ書店の棚。今日は吉井勇と与謝野晶子の本が目立っていた。吉井といっても大正後期から戦後のものがメインだが、署名落款入りで200円とかの仙花紙本は一時抱えていたけれども戻した。花袋の三星社から出た後版改装本なんかも珍かったが900円なので戻すなど。あきつを見てから会場をグルッと全部見ていく。けやき書店も面白かった。目録掲載品でもし棚に残っていたら買おうかなと思っていたものは残っていなかった。正午すぎ、帳場に取り置きしてもらって外へ。窓展はいつもそうだけど、並びに関してはいい加減で、いつかトラブルが起きるのではないかと思っている。
所用を済ませてから会場に戻り、再度いくつかの棚を見ていきリバース品なのか追加品なのか昼前にはなかったものを2冊抱えて、お会計。

尾崎紅葉「十千万堂日録」(左久良書房)明治41年10月25日函900円
和文英訳叢書「戦争文学」第3集(渡辺書店)明治38年2月22日500円
十千万堂の函付で千円以下かよと。すでに函付は持っているがこの価格だったらと。函は一部壊れているが欠けているわけでもなし補修できる。「戦争文学」は柳浪なんかの和文とそれの英訳が掲載されているもの。これはちょっと興味深く。

秋元芦風訳「シルレル詩集」(東亜堂書房)明治39年1月元日背欠300円
幸田紫朗「新体詩編 おもひで」(立川文明堂)明治41年5月29日再販扉欠300円
与謝野晶子選「吉井勇選集」(アルス)大正10年8月10日初版カバ200円
北原白秋「桐の花(翻刻版)」(アルス)昭和8年6月18日初版カバ800円
この辺は資料として。勇と白秋はカバー目当て。翻刻版「桐の花」カバーは垂れがある。元版の東雲堂版は裸本は持っているのだが元版のカバーも垂れカバーなのかしらと。

毎日新聞社編「アメリカ特派員の見た日本印象記」(毎日新聞社)昭和21年3月20日200円
和田ゆたか「般若苑マダム物語」(太陽出版社)昭和33年3月10日200円
「日本印象記」は右からは日本文、左からは英文。占領期資料として。般若苑のは見かけて500円以下なら買うようにしている「宴のあと」資料本。

太宰治「桜桃」(実業之日本社)昭和23年7月25日初版300円
開高健「七つの短い小説」(新潮社)昭和44年3月30日初函200円
開高健のは別に珍しい本ではないけれど、今日手にとって中を見たら小口三方青染というつくり。知らなかった。装幀資料として購入。装幀は池田満寿男。

ドールヴィリ(小島俊明訳)「妻帯司祭」(出帆社)1974年10月1日初版函帯500円
「妻帯司祭」は3冊目。学生時代に再版を買って持っていて、少し前に初版函帯を300円で買った。がその初版は函背が直に印刷されているものであった。今回のは函背に題箋が貼付してあるやつなのである。説明すると、本書は薔薇十字社から刊行された直後に同社が倒産して回収、函背に題箋を貼付、表紙を取り替え扉を削除、奥付を貼り直ししたものが出帆社版として流用されたという経緯がある。なので、題箋貼って誤魔化したものの他にちゃんと一から印刷しなおした函の初版(または再版)があるのである。どうでもいい話だが。鏡花の文庫は中井英夫の解説目当て。
「血と薔薇」創刊号(昭和43年11月1日)500円
「風信」2号(1989年6月1日)カバ200円
「血と薔薇」ワンコインは買わないわけにはいかない。もちろん持っているけれども、こんなんなんぼあってもいいし。「風信」は2015年8月25日に田村書店の外ワゴンで1号と3号を買っている。特に探すというわけでもなかったが、ようやく10年経って発見したというわけ。おそらく全3号で揃いだろう。
お昼抜けたときはけっこう強めに降っていたが、帰りにはすっかりやんでいた。
**********************************
以下はここのところネットで買った古書。

Georges Bataille, Histoire de l'oeil,(Jean-Jacquws Pauvert,1967)函4500円
バタイユの「眼球譚」限定10000部の記番。これは前々から装幀が気になっていてなるべく安めで欲しかった本。函が少し焼けているがまあ。

ジュネット(和泉涼一訳)「芸術の作品Ⅰ」(水声社)カバ5000円
お勉強用として。ともに同じ出版社で同じ定価(5000円)。ジュネットの方は2が近刊予定とあるが1刊行から12年経過した現在未刊のまま。おそらくもう出ないだろうなあと思う。