漁書日誌 3.0

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小雪も舞った趣味展

新年初の古書展。それが趣味展である。いや、古書展自体は新年になってとうに始まっているが、なんやかんやで行けなかった。それに新年第一弾の扶桑目録もあったが、結局売り切れで欲しいものは買えず。でまあ久々の古書展、久々の趣味展ということもあったのだが、何しろ寒い。いきがけ、サラサラっという漢字だが雪間で降っていた。いつものように、会場10分前くらいに行くと、階下への階段途中くらいまで列んでいる。そして10時開場。

田口掬汀「第一人」(春陽堂明治44年10月15日裸2000円
「文章世界」明治39年11月400円
中央公論明治42年7月300円
今日はなぜだか田口掬汀が目立ったような気がする。「女夫波」前後とかその合本番とか「新生涯」とかあったけれども、結局棚に戻す。戻すと言えば、紅葉の「三人妻」初版前後編揃2000円というのも逡巡したが戻してしまった。鴎外は人気ないのか、「かげくさ」初版痛本2500円とか、「一幕物」「新一幕物」などずっと売れ残っていた。


興津要「転換期の文学」(早稲田大学出版部)凾300円
児玉数夫「活動狂時代」(三一新書)カバ500円
紅野敏郎「文芸誌譚」(雄松堂)凾1500円
雑誌「国文学」各250円×5
児玉数夫は日活の人で、ちょっと面白そうだったため。紅野敏郎の本は安かった。このくらいならば買える。あとは叢書のやつが欲しいところ。
お昼に抜けて、古書会館へ戻るさ、サラサラという感じで雪が降ってきた。すぐにやんでしまったけれども、しかしまあ寒い。そういえば、会計の時に帳場のおばさんに「アラ、こないだ見たわよ」と言われてしまった。面が割れるというのはこういうことである。
実は今日は、徹夜で今日〆切の原稿を書いていたのであるが、7割方出来たということで抜けてそのまま趣味展へ行ったのであった。ということで、14時過ぎにはそのまままっすぐ帰途。いざという時のためにMacBook Airを持参していたのであるが、お陰で帰りの荷物が重くて仕方がなかった。
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みそかから年明けにかけてネットオークションやら目録やら版元やらから買った本。


井村宏次「新・霊術家の饗宴」(心交社)カバ署名入
井村宏次「霊術家の黄金時代」(ビイング・ネット・プレス)カバ帯、2冊揃4980円
ゴンブリッチ「イメージと目」(玉川大学出版部)カバ5000円
梶尾文武「否定の文体」(鼎書房)カバ帯
井村宏次のオカルト本は、年末にオークションで。「霊術家の饗宴」は持っていたのだが、増補版の「新」が欲しかったのである。2冊併せてこの価格ならまあ。それから、ゴンブリッチ東武古書の市の目録注文品。会場には行っていない。これも相場は1万円くらいで、安くと思っていた。