漁書日誌 3.0

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土曜日の古書

土曜日である。所用を済ませてから神保町に向かったのは別の所用があるからではあったのだが、無論行ったからには古書店を覗きたい。ということで、昨日持参し忘れた城南展の目録封筒を会場においてきてから、隣の郵便局でネット古書店の支払いを済ませ、古書会館の喫煙所で一服してから、田村書店などをまわる。そして扶桑書房へ。

恒川陽一郎「旧道」(献文堂)大正4年1月18日3版凾付6500円
進藤純孝「ジャアナリスト作法」(角川書店)カバ帯700円
進藤純孝「マス・コミの中の文学」(雪華社)凾1000円
扶桑で購入したのが「旧道」。後者二冊はネット古書店にて。第二次「新思潮」にて谷崎やらと同じく同人であった恒川陽一郎といえば、萬龍の旦那として知られているだろう。「梅龍の話」の作者が跋文を寄せている。初版とは凾の平部分の題箋が異なっている。進藤純孝の方はちょいと必要あって漁っているもの。川端、福田恆存、三島などの担当だった著者、新潮社を首になったわけではないのだがいろいろとルサンチマンがあったのであろう、シビアに編集者というものを見つめてものを書いている。嗚呼しかし、やっと六月に入ったというのにもう金欠戒厳令である。