漁書日誌 3.0

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月曜日の新宿展

本日月曜日、新宿展の最終日である。
新宿展は、日曜月曜の開催なのでなかなか来る機会がないのであるが、今回は久々に目録注文していたものがあり、問い合わせると当たっているとの由、出かけることにしたのであった。
16時過ぎに会場到着。空いていて見やすい。まずはザッと一回りして、文庫と新書をそれぞれ抱える。

石崎浩一郎アメリカン・アート」(講談社現代新書)カバ100円
ボワロー「詩学」(岩波文庫)200円
新書の方はちょっと探していたもので、あんまり見かけない。ボワローの方もあんまり見ないが、テクスト自体は一昨年だったか新訳の単行本を買ってしまった。しかしこちらはこちらで、訳者により解説が長々とついているので参考用に。それから、メインである注文品。

吉屋信子「地の果まで」(新潮社)大正15年5月30日9版背痛凾2000円
吉屋信子が「大阪朝日新聞」の懸賞小説に応募して一等をとった作品。ただし、この新潮社版は、冒頭に「改訂出版に際して」という著者による申し開き文が出ており、一等獲得の後に著者が義侠心から一等売れない貧しい〈R堂〉から出版したが一年もせず消えてしまった、と書いている。まあそれゆえの、新たな出版=後版ということだという。R堂とは洛陽堂のこと。そういえば、「花物語」「屋根裏の二処女」もここの出版であった。
しかし、本体表紙、背の題字からし蕗谷虹児の装幀かなと思わせるが、表紙の下部には「S.F」とイニシャルがある。誰だろう。