漁書日誌 3.0

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愛書会には間に合わず

本当ならば今日は、まずは見逃していた「妄想芸術劇場・ぴんから体操」@ヴァニラ画廊の最終日に駆け込んでから、昭和文学会を聞きに行き、終わったら神保町に出て扶桑書房に行く予定であったのだが、まあそう物事は考えたようにスムーズには運ばず。ぴんから…は、これはもうアウトサイダーアートであろうという悪趣味さで面白かった。スワーンベリとゾンネンシュターンをミックスしたようなテイスト。
結局神保町に出たのは20時近く。東京堂とモールのみチラリと見てから古書仲間と合流し情報交換などをしたわけだが、そもそも現在金欠戒厳令でもあり、なにか買いたい古書があっても買うことは難しかったであろう。それでも、これは安いからいいかとモールにて買ってしまったのが明治文学書目である。

村上兵吉監修「明治文学書目」(飯塚書房)復刻凾欠500円
学生の頃、大体4〜5000円くらいの価格で神保町で見かけたものだ。基本資料だからそのうち買わないとと思いつつ結局後回し後回しで買ってはいなかった。しかし今は500円か…そんなものなのか。
写真の「日本近代文学」86集は、帰宅すると届いていたものだが、これには扶桑書房・東原武文さんの「文学研究と古書価のことなど」が掲載。研究と連動する古書価の変動について、面白くまた考えさせる内容でもあった。(しかしこの雑誌、今号より中に独立した目次頁が出来、加えて表紙の紙質がガラリと変わってしまっている…色々事情を推察させる)。
ところで、写真の右にあるのは、先日の第14回文学フリマに行ってきた知人がお土産に買ってきてくれたもので、美少女化百合小説「大岡昇平×三島由紀夫」という。三島ならば、今時の同人BL小説などでネタにされているのだろうなあとは予想つくし、こういうパロディ小説ならば今までも奥月宴の「天皇裕仁三島由紀夫の幸福な死」などもあるしで、どれだけ面白くどれだけ悪趣味に書かれているかちょっと期待したのだが、(くれた知人には悪いが)これはどうにも…。

それから銀座はいまBLDギャラリーにて、細江英公薔薇刑」を展示。どでかく引き延ばした写真は圧巻。