漁書日誌 3.0

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ラディゲとサド

ここ1週間くらいで気温がグッと下がったような印象。段々と、というのではなく急に寒くなるのでどうにも季節感が希薄になりがちのような気がする。さて、今週の古書会館は新興展、事前に目録は発行していない?ようだ。金曜日、まずは私が担当している三島由紀夫の短編小説講座があり、それが終わってから神保町に出ようかとも思ったのだが、そういえば渋谷でやっている白井晟一展がもうすぐ終わるというのを思い出し、その場でスマホから入場予約をしてから渋谷に向かう。

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白井晟一入門@渋谷区立松濤美術館。ここ松濤美術館も白井の設計になるもの。松濤美術館もかなり久しぶりである。それはそうと、何か三島由紀夫関連のものが展示されているらしい。で見ていくと…あった。分部順治のアトリエが白井設計なのであった。三島由紀夫は最晩年、このアトリエに通ってブロンズ像のモデルになる。途中体調を崩した分部に代わり娘婿で同じく彫刻家の吉野毅が引き継いで完成。一説によると三島はこれを墓碑にしたかった由。吉野によるモデル中の三島のドローイングが展示してあった。

さて、古書だが、今週矢庭に届いた扶桑目録から注文したものが届いた。

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生田葵山「虚栄」(易風社)前篇明治40年11月10日初版印

             後篇明治40年12月13日初版印2冊揃6500円

三島由紀夫「ラディゲの死」(新潮社)昭和30年7月20日初版函帯美15000円

いや、「ラディゲの死」の帯付はちょっと前まで10万円前後が相場。これはいくらなんでも安いと注文。入手できて嬉しいは嬉しいのだが、今回の出費はかなり懐を直撃。葵山の方は早稲田大学文学部の印。

さて、本日土曜日は、お昼から三島の芝居がある。

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プロジェクト栄公演「サド侯爵夫人」である。南青山の銕仙会の能楽堂での上演。ルネのみ面をつけて男が演じるというスタイル。11〜12日の2日間の公演。