漁書日誌 3.0

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趣味展逃し…

昨日と今日と、古書会館での趣味展に赴けなかった。注文品こそなかったが、今回はかなりよい棚であったこと、行った友人からなど聞いている。残念。でまあ、仕方なしに、夜になってから地元の古書店を覗いて買った新書など。

林芙美子「晩菊」(河出書房市民文庫)重帯200円
藤原審爾「東京のサラリーガール」(東洋書館)初カバ300円
ニデール「ラシーヌと古典悲劇」(文庫クセジュ)250円
荻原魚雷「借家と古本」(コクテイル文庫)250円
「晩菊」は三島由紀夫の編集。初版も後版で装幀変わったのも所持しているが、とにかく状態の良いのを。それから「東京のサラリーガール」。サラリーガールという言葉は初めて聞いた。BGなら知っているが。これは創作ではなく当時のサラリーガールらからの聞き取りや手記などをまとめた本。昭和31年というのが相当早い時期だと思うが(だからまだBGなんて言葉なかったのか)、当時の彼女らのあれこれ実際がわかって面白い。
今度の五反田遊古会目録に、塚本邦雄の便箋五枚+詩稿という書簡が20万円で出ている。内容極良として、一部が活字化され紹介されているが、これがまあ性的にかなり露骨な内容で、三島の「禁色」にも言及していたりする。おそらく出品店がした処置だと思うが一部は伏字で表記されている。ある雑誌をやっていた詩人に送った手紙だが、こういうの話題にならないのかね。これ、ある意味でスゴイ手紙だと思うのだけれど。同じ宛先で、「水葬物語」評を書いた中井英夫の葉書とかも出ているし。こういうの、サッと売れてサッと消えていくのか……。