漁書日誌 3.0

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「村上芳正の世界」展ほか

村上芳正の世界展@ギャラリーオキュルス

上記個展の最終日である今日、赴いた。村上氏ご本人も来場。やはりあの細密画のような繊細極まりない世界は、印刷物ではなくて直に見るのに限る。というか、直に見てはじめてその真価が問えるというようなところがあるように思われた。
また、けっきょくは刊行されずに終わった幻の北原綴「薔薇館の神々」(創林社)特装本の束見本も展示されていた。普及版は持っているのだけれども、こんなものが予定されていたなぞつゆ知らなかった。

さて、その後神保町に出て幾つかの書店をまわった。といっても、現在金欠戒厳令。おおと思うものがあってもちょっと難しい状態であった。そういえば、全部売り切れていた東京堂のカントロヴィッチ「王の二つの身体」は再入荷していた。しかし、久々にあのモールのひとつ下の階にある三省堂古書部を覗いたところ、これは、というのがあって結局購入してしまう。

ベンヤミン「パサージュ論」(岩波現代文庫)5冊揃少ムレ2100円
谷崎潤一郎国際シンポジウム」(中央公論社)1700円
ナタリー・エニック「芸術家の誕生」(岩波書店)5000円
「パサージュ論」が今日購入したもの。外装はピンピンで読んだ形跡すらないが、水シミ数カ所と、湿気による?歪みがある。しかしこれがこの価格だったら却って御の字というものだ。それから後の二冊はネット古書店で注文したもの。谷崎のシンポジウム本も、もう十年以上あったら買うぞという気でいたが、積極的に探してはいなかったけれどもこれがなかなか見かけず、ようよう入手。「芸術家の誕生」は新刊で出たばかり。
そういえば、買いそびれていたベンヤミン「ドイツ悲劇の根源」上下巻(ちくま学芸文庫)、上巻が品切れと知り急いでジュンク堂の店頭在庫を購入しました。これでまたぞろ篦棒なプレミアがついてはたまりません。
以下、興味のある新刊書。あれこれといつも情報いただき感謝です。

吐き気―ある強烈な感覚の理論と歴史 (叢書・ウニベルシタス)

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和辻哲郎の書き込みを見よ!―和辻倫理学の今日的意義

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エスの系譜  沈黙の西洋思想史

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渡邊二郎著作集1 ハイデッガー?(全12巻)

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青色本 (ちくま学芸文庫)

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