漁書日誌 3.0

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村山槐多(没後90年)ガランスの悦楽


村山槐多展@渋谷区立松濤美術館:明日まで。
国会図書館、本日は17時までだが、その後、18時までの我楽多展に行くか、入場は17時半までの松濤美術館へ行くか逡巡した。で、結局松濤に赴く。
「村山槐多全集」も持っているし、草野心平の「村山槐多」も持っていた筈だ(といっても槐多の短篇以外は拾い読みしただけ)。でもまあ、まあ有名どころの絵、例えば乱歩の書斎にかけてあった「二少年図」とかは既に過去の乱歩展などでも見ていたし、実際のところそこまで期待していなかったのだが、これがなかなかよかった。「紙風船をかぶれる自画像」など、印刷されたもので見るとなんとも気づかないのだが、やはり本物のアウラか、じっくりみるとなんというか生蛇のような生々しい気色悪いほどの迫力があって、これも本物を見ないとわからなかっただろう。ピンクのラブレター(ピンク色の便箋に綴った少年宛の)も初めて見たし。しかし、コンテによる自画像は、なんというか、車谷長吉に似て居るなあと思ってしまう・・・。まあそれはさておき、十分に見応えのあるものであった。しかも区立なので入場料は300円。

以前、谷中安規シネマとカフェと怪奇のまぼろし展の時の図録がめっぽう良かったので、これはと思っていたのだが、サスガ今回も大変良い図録であった。二千円でこんな大判上製本である。A4変形横オールカラー。これはすぐに品切れてしまうのではないか…と思うのだが、よくよく見てみると、今回買った図録が既に二刷であった。まあ最終日近いし、これは売れているのだろうなあと思う。
あー、あとは雪岱展行かなくては。