漁書日誌 3.0

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今年最後の古書

昨日、家族と買い出しに街へ出たついでにいきつけの古書店を覗いて、今年最後となる古書を購入した。これで古書収めである。

遠藤一義編「小栗風葉資料集成」(小栗風葉をひろめる会)カバ500円
森謙二「墓と葬送の社会史」(講談社現代新書)カバ250円
氏家幹人「武士道とエロス」(講談社現代新書)カバ250円
「文芸倶楽部」明治44年10月、300円
風葉のは、年譜から著作年表から書誌から参考文献一覧まで便利なハンドブックである。カラーで書影や口絵などを(一部なのが残念だが)掲載しているのも見ていて面白い。「文芸倶楽部」は、口絵が欠で、特にこれといった作家が書いている号でもない。しかし300円ならばと買ってしまったもの。300円ならば明治期の「文芸倶楽部」は買いだろう、という判断による。確かにそれは妥当な判断だとは思うのだが、しかし、そんなことを言っているからドンドンと不必要な雑誌や本が山積みになってますますからっ欠となっていくのでもある。躊躇無くいってしまうところが病気なのであろう。わが蔵書などといったって、保存状態がよくないものばかりで、こんなものはまとめてたたき売っても二束三文である。あと数十年もしたら、立派なゴミ屋敷住人と成り果てるのであろうなあ。
冒頭、古書収めと書いたが、といって今年はなにかこれといった収穫はあっただろうか。いや、もちろん先日の「おめでたき人」なんかは掘り出し物であったと思う。思うし、所持していたいが、しかしやはり本命というか、自分自身が年来欲しかったものというわけではない。では、というと、弦斎の「小説家」美本揃とかになるのであろうか。確かに欲しかった本を相場より安く入手出来たが、今年のベストかというと、そういうものでもないような。まあ、特筆する掘り出しなどはそうそうないものである。その意味では、「おめでたき人」でも十分に満足すべきものであるだろう。