漁書日誌 3.0

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映画と古書

本日は神保町ではなく、渋谷のユーロスペースへ。ここのところ行きたいなあと思うだけで結局行かないうちに映画が終わってしまうということばかりだったので、これだけは行くぞと2本連続で。
「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」監督若松孝二
「先生を流産させる会」監督内藤瑛亮
前者は劇場スカスカという感じで15人くらい客がいたか。それに対して後者はほぼ満席。
前者を見て思ったことは、これ「三島由紀夫って誰?」という若い人が見たら「作家らしいけどアブナイ人」という感じになるのかしら。既製の政治的側面からの「三島由紀夫」イメージの上からだけで作っているようで、そもそもこの人芸術家でタレント的な活動もして世間のスターのような存在だったということは既に誰でも知っているよねという前提になっていてまるきり描かず、その上で楯の会関連の活動を描くというスタイルになっている。でもその前提は知らない人にとっては前提ではないし、私は、三島の面白さは芸術家の側面と楯の会関連のような側面をそれぞれ半分ずつ持っているところにあると思っているので、どうなんだろうと思ったことであった。後者は「大人って不潔よ」中学生の現代版という感じ。ある意味で、モンペと本物の怪物=女子中学生が教師を襲ってくるホラーのような気味もあった。
それぞれパンフを購入。


三島由紀夫「黒蜥蜴」(牧羊社)再版凾500円
「黒蜥蜴」は二刷だが、昨日たまたま立ち寄った渋谷古書センターにて購入。大して状態も悪くないのに500円だったのだ。初版は1500部だが、発行部数的には二刷の方が少ないと思う(常識的に考えて、二刷500部とかではないか)。それから下の写真は先日下北沢の幻游社で買ったもの。明後日に閉店とのこと。三島の「遠乗会」(新潮社)は初版で100円。家にある奥付の破れたカバー付の本のカバーをつけてようやく所持本がちゃんとした初版カバー付となった。

しかし、翌日になって金曜日は「サロメ」のチケット買ってあったのを思い出した。無駄にした……
以下、興味ある新刊。

美妙 書斎は戦場なり

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風紋五十年

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映画界のドン 岡田茂の活動屋人生

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