漁書日誌 3.0

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花物語

先週か先々週だったかに届いた「彩輝〜古書の杜」という合同目録から注文した吉屋信子花物語」3冊。


吉屋信子花物語I」(洛陽堂)大正9年8月15日7版凾痛汚
    「花物語III」(交蘭社)大正14年6月20日8版凾
    「花物語IV」(交蘭社)大正13年10月16日13版凾、3冊揃15750円
これの代金捻出のためにしばらくあれこれとは買えない日々が続いた。ワタクシにはつらい出費であったが、重版とは言えしかしお買い得な価格ではないかなあと思う。
まあしかし、元版である洛陽堂版は小型で表紙の鈴蘭も可愛らしいけれども、やはり後版である交蘭社版はなかなかよい装幀だなあと思う。第四巻の巻頭に「蕗屋虹児装幀」と記してあるが、第三巻には明記無し。背のタイトルロゴからしても5巻まで出ている後版は全部蕗屋装幀だと思われる。挿絵は無い。目録には1,3,4巻とあったので、てっきり全部後版かと思ったら…元版よりも後版で揃えたいところだなあと。パラパラしてみると、四つ葉のクローバーがふたつ、押し花となって栞代わりに挟み込まれていた。茶色に変色しているが、これ大正期のものだろうか。こういうものがあると、どこかのお嬢さんが愛蔵、愛読していたのだろうかなあと想像力の翼も羽ばたくというものだ。
そういえば、「花物語」の一篇を映画化した「乙女シリーズ その一 花物語 福壽草」(1935)の活弁付のやつを、3年前だったか観に行ったものであった。