漁書日誌 3.0

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愛書会展

愛書会展である。目録に掲載されていた、橋口五葉木版賀状2枚6000円とか気になったが無論そんなお金はなく。注文品もないが、17時前くらいに会場到着、ザッと見ていく。結局買ったのは以下。

太宰治全集6」(ちくま文庫)300円
林房雄三島由紀夫「対話・日本人論」(番町書房)初凾300円
THE POEMS OF CHARLES BAUDELAIRE,(THE WALTER SCOTT PUB CO.London,n.d)裸420円
「菊葉会第一回公演筋書」昭和4年5月27日200円
上二冊はどうでもいいのだが、まずはボードレールの英訳詩集。これはThe Cantaerbury Poetsという叢書の一冊で、F.P.スタームによる序文などあり。これ、谷崎が大正期に読んでいたのと同じ版。既に持っているのだが、表紙の色と装幀意匠が異なるのでまさか中身に違いはないだろうな、と一応購入。
それから「菊葉会」の筋書きだが、これは尾上菊枝をはじめとして男女蔵やら鯉三郎やら新七やらといった面々による勉強会公演。新橋演舞場昭和4年5月27〜30日に行われたもの。この時の演目「真如」は舞台装置が小村雪岱で、この筋書きには同じく雪岱画の挿絵も入っているのがレア。ちなみに表紙は杉浦非水。
それから一緒に写っている、
盛厚三「『挽歌』物語」(釧路市教育委員会
は定価購入(発行元から通販)。釧路新書という地元関係シリーズの一冊である。年末注文し即入金したのに一ヶ月くらい音沙汰無しだったのは、年末年始を挟んだとはいえいかにもお役所相手だからか、今日帰宅したらようよう届いていた。以前から昭和30年代初頭のベストセラー小説が、どのような宣伝戦略のもとに拡がり売れていったのかというのに興味があり、「挽歌」も新派でやったときの筋書きなども買っていたのであった。これは面白そうで、すぐ読了してしまいそうである。