漁書日誌 3.0

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四月頭の古書

既に四月に入って数日。新学期ももうはじまるという季節である。ようよう気候もほどよくなってきたが、原稿書きは進まず、金もなく、余裕もなく。そんな中、古書店で買ったりネットオークションで落としてみたりしたものなど。


ワイルド/日夏耿之介訳「サロメ」(角川文庫)重版帯150円
谷沢永一「文豪たちの大喧嘩—鴎外・逍遙・樗牛」(新潮社)800円
島野盛郎「夢の中に君がいる 越路吹雪物語」(白水社)献署800円
「躍動する魂のきらめき 日本の表現主義」展図録2500円
サロメ」は地元古書店、続く二点はネットである。「文豪たちの大喧嘩」は前々から読んでおかないと、と、思っていたもの。この辺、分かりやすくまとめてくれているのが他にないともいえる。谷沢独特の註などが面白い。コーチャンのは、リサイタルに三島由紀夫が参加した時のことなど書いてあったりしたためだが、これはあまり知られてないのではないか。図書館でコピーでもよかったが。それと最後の「日本の表現主義」展図録だが、これは以前ここのブログ読者の方に教えて頂いたもの。感謝です。種々の分野に渡っており、写真も多く、論説も多めでこれは値段に見合ったよいものと思います(でも、映画「十字路」のスチールや築地小劇場の舞台写真なんかは、画像がシャギっている…しかも正誤表が付いていて誤記誤植が多いようだけど、図録ならこれくらい普通か)。
いやしかし、美術館などの図録通販ってのは、おそらくそういう決まりがあるのだろうけれども、美術館直営というより、ショップは外部の業者とか団体だったりして、しかも払いはだいたい現金書留じゃなきゃいけないというのがデフォなのだけれど、それが面倒至極なのである。今回の場合は、図録そのものは2500円だが、これに送付はエクスパックで500円の指定。まあこれはよい。しかし現金書留なので、封筒が90円、料金が500円の合計3590円である。定価よりも千円以上高くなるってのはどうなの。低所得者の嘆きに過ぎないだろうけれども、振込口座くらい持って欲しいなあ、と。とはいえ、今回のところは対応はしっかりしていてキチンと包装の上にチラシなどもつけてくれた。前に、これは地方のところだが、図録よりもかなり大きい封筒に、冊子小包用の穴を十センチくらい開けて、しかも封筒の中に裸で図録を入れてきたところがあり、しかも到着したのが大雨の日で、あけてみると表紙は剥がれていて…と無惨なこともあった。
しかし今回の図録、こないだの古書展で既に5000円なんてつけている店があった、まだ在庫あるのに。図録といえば、美術館のサイトをチェックしたらまだ在庫があったので、余裕でかまえてすぐに注文しなかった「杉浦非水の眼と手」展(宇都宮美術館)の図録、そろそろと思って見たら既に品切れで買い逃し(ちなみに先の古書店ではこれは8000円也であった)。何度もいっているが、図録侮るべからずである。
そういえば本日新宿展目録到着したが、ちょっとこれは注文したいというものあり。しかし今は、ぐろりや、散歩もあるし、かなり自重したい。