漁書日誌 3.0

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金欠時の古書

ここのところ金欠統制令施行中であった。仕事もたまっており閉じこもっているのだが、しかしたまには息抜きが欲しい、となると、古書店を覗くしかない。覗くと、欲しい本がある。買う。益々金がなくなるという次第。阿呆である。先週末は古書展に行けず、そうして今日はというと、行こうかなと思っていたが、国会図書館であれこれ調べモノをしていたら間に合わなくなり。まあ、明日荷風展のついでに覗こうかな、と。で、これが先週末から今週にかけて買ったもの。金欠だのにこんなに使ってしまいアレではないかと憂慮されたが、還付金が入った。

村上紀史郎「『バロン・サツマ』と呼ばれた男 薩摩治郎八とその時代」(藤原書店)2000円
レオ・ベルサーニフロイト的身体—精神分析と美学」(青土社)900円
二葉亭四迷「其面影」(新潮文庫)150円
NLT公演パンフ「鹿鳴館」(1967年6月)
同       「朱雀家の滅亡」(1967年10月)上記と二部で2100円
岡田温司「ミメーシスを超えて」(勁草書房)2300円
木村敏「自分ということ」(ちくま学芸文庫)650円
山折哲雄「教えること、裏切られること—師弟関係の本質」(講談社現代新書)200円
それと、今日、新刊書店で買った文庫本。

おそめ―伝説の銀座マダム (新潮文庫)

おそめ―伝説の銀座マダム (新潮文庫)

まあ、薩摩治郎八伝は前々から欲しかった。ちろちろとその著作を古書で探して買っていたのだが、いつだったか新刊書店にこれが並んでいるのを発見、古書で検索したらあったので、金欠というのにネット古書店に注文してしまったものだ。新刊書はまず古書で探す。「フロイト的身体」は、大分前に友人から面白いと聞いていて、安く探していた。千円以下だしよいか、と。
探していた、といえば、今回は探していた本が出てきた。まずは「ミメーシスを超えて」。これは前にBB氏に教えて貰った本だが、国会でまずチラ読みしてみたら、「ロンブローゾと日本」とか、美味しそうな目次で、ここ半年以上ずっとネット検索していたもの。年末に出た似たタイトルの別の本「ミメーシスを越えて」ならゾロゾロ出てくるのだが、「超」えての方は全く出ず、悶々と日々を送っていた。今日、田村の並びの、なんだっけか、なんとか書店にて、フッと見つけ、嗚呼金欠なのにと躊躇したのだがレジに向かってしまっていた。それから、「教えること、裏切られること」も、一年半くらいは探しただろうか。これ、2003年のものだが、何故か全く見ない。なんでというくらい、全く見かけないのである。部数少なく即絶版だったのだろうか。まあこれで、今のところは講談社現代新書で探しているものはなくなった。200円だったし嬉しい。これは古書モールでの収穫である。
新刊の「おそめ」は、まあこういうのは欲しいところ。この本文中にも出てくる、銀座エスポアールの川辺るみ子の伝記も欲しい。写真たっぷりいれて。もしかしたら既に出ているかもしれないが。戦後文士のあれこれの秘密をぎっしり御存知であろうからだ。あれは野坂の本だったか、なにかでチラと出てきたような気がする。

モダニティの想像力―文学と視覚性

モダニティの想像力―文学と視覚性

今日、東京堂に立ち寄ったら、新刊書としてあった本。これ欲しいなあ。