漁書日誌 3.0

はてなダイアリー廃止(201901)を受けてはてなブログに移設しました。

目録拒否の現状

雨の木曜日。所用にて、西武池袋線某駅下車。用を片づけてから、久々に古書店を少しまわる。まずは一軒目、某大学の斜向かいにある古書店。ここに6000円であった演劇実験室◎天井桟敷公演「書を捨てよ町へ出よう」プログラムは既に売れていた。あー。でまあ、文庫本など拾う。

高木市之助述「尋常小学国語読本」(中公新書)200円
奥野健男北杜夫の文学世界」(中公文庫)150円
水村美苗「続 明暗」(新潮文庫)100円
それからブックオフなども覗いたが、拾いたいものもなし。お次は友人と待ち合わせのために池袋へ出る。無事落ち合い、こちらの用事が済んで別れたあと、これもまた久方ぶりの光芒書店へ行ってみる。そう、豊島公会堂の裏の方の。ここ、昔は今の店舗の隣の雑居ビル二階に本店があって、そこには純文学初版本やら絶版ものなどあり。学生時代はかなり頻繁に通っていた。三島由紀夫修辞「ブリタニキュス」(新潮社)帯半分付きは1500円だったか。あれこれと買ったことを思い出す。それで思い出したが、最近某所で吉岡康弘の写真集が今高いと聞いた。確かに日本の古本屋などで検索すると結構するのだが、前ここに吉岡の「獣愛」なんてのが凾付きで3000円くらいだったし、最初に出した「吉岡康弘写真集」なんてのも1000円くらいだった。しかも、それでも買わなかったのだが、今頃、あれを買っていれば、などとよからぬ後悔。でもあれを何万円も出して…という気にはなれないんだがなあ。
閑話休題。で、この古書店も、そうこうしているうちに段々とネット販売の倉庫のような棚配列になってしまい、いつしかいかなくなってしまった。あれから何年経過しただろうか。いまそちらの方はなくなり、例の角っこの店舗のみだが、今日ここをザーッと見ていって、以下のコミック本を拾ってみる。

手塚治虫「やけっぱちのマリア」(秋田書店)重版カバ揃420円
片親で育った不良中学生の母親思慕の念がその父親の工場で生産したダッチワイフに乗り移って……というストーリーを持つ手塚の性教育コミックである。今は文庫になっているが、一癖ありそうだと思って、元版がちょっと気になっていたのである。案の定、こりゃあ現在じゃつまり文庫版では間違いなく削除だろうなというようなカットがあったりした。まあ人形愛モチーフの作品として。
そして帰宅。

そして、今回のタイトルの目録拒否だが、これは、これについてのことなのである。

これ、やっと昨日届いた今度の和洋会の目録、その裏表紙なのだが、ここに、こういう「お願い」文が掲載されている。ある箇所がなかなかの爆笑もの。

(お願い)
 最近目録が届かないというクレームが多々あります。当会では名簿整理に完璧を期しておりますが、目録が届かない理由として次のようなケースが考えられます。
(略)
5,地方の方で○○町、○○様だけで届くと思っている名士の方。
6,最近の経済的不況の折、伴侶にこれ以上本を買われるのを防ぐため、家人が目録を先に受け取り、廃棄又は受け取りを拒否している場合。(予想以上に多数あります。)

目録が届く前に、某所で教えて貰ったのだが、あんまり面白いのでここでも紹介した次第。いやー・・・・。