漁書日誌 3.0

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文庫

さて、本日から池袋リブロ夏の古本まつりである。注文品もあるが、行きそびれた。そして明日からはと思い込んでいたが、渋谷の東急東横古本市は15日からであった。
明日は池袋に立ち寄ってから、夕方渋谷のシネマヴェーラにて内田吐夢の映画でも観てこようと思っている。

まあそんなことはどうでもよいのだが、文庫である。
ちくま文庫の文豪怪談傑作選「小川未明集」だ。

小川未明集 幽霊船―文豪怪談傑作選 (ちくま文庫)

小川未明集 幽霊船―文豪怪談傑作選 (ちくま文庫)

これは現在ワタクシのまわりで評判になってい、早速購入。確かに、未明の童話以外の仕事というのは気にはなっていたが、詳しくは知らなかった。大分前だが、「幻想文学」という雑誌の大正デカダン特集のような号に、未明の作品が掲載されていて、おおこんな感じのものを書いていたのかと目を開かれたような気がするが、今回のはそういうようなものをキッチリ押さえてくれているようなので読むのが楽しみだ。今回の文庫には、むかし読んだ「日没の幻影」なんて作品も出ているし。
こういうの、品切れたら即プレミアつくことになりそうだ。少し前は、まあそのうち古書店や古書展の棚で見つけるさ、と、思ったが、今はマーケットプライスなどあるしおいそれとこういうものを安価で見つけるなんてことがなくなったように思う。どうも、何でもない文庫でもすぐにプレミアだなんだとするこの風潮………。
結局、買おうと思っていた同じシリーズの吉屋信子のやつも買い逃してしまった。既に古書ではプレミアなのだろうなあ。鏡花、川端、あと鴎外もまあこれらは他の本でも読めそうだしと思うのだけど、吉屋と今回のコレとあと今度出る犀星のは欲しい。

同じちくま文庫の探偵もの、怪奇探偵小説名作選および怪奇探偵小説傑作選とあるが、おそらくこれらもすべて絶版と思う。というか神保町の某古書店では、これらの揃いがウン万円で即売れたとの由。まあこれも、蘭郁二郎とかちょっとこれは押さえておきたいというところはかろうじて入手したのでよいが、今から探すとなると骨が折れそうだ。とはいえ、では新刊書店に列んでいる時に何故買わなかったのかというのもある。幾ら文庫とはいえ、やはり1000円は軽く超す定価だしポンポン購入するわけにもいかない。しかも、これは他のもので読めるよねえというのが入っている場合はやはり購入欲を殺がれるし。あたかも全集を買うように、取り敢えずシリーズは全て帯付きで揃えて欲しいのだという人もいるだろうけれども。

それにつけても、学研M文庫から出ている三島由紀夫「黒蜥蜴」、そろそろ見かけなくなってきた。今まで単行本でしか読めないし、文庫化してくれてありがたかったが、品切れ絶版になれば即プレミアがついたりして、なんか本末転倒になるような気が……そしておそらくもうすぐ品切れ絶版になるのだろう。