漁書日誌 3.0

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新興展では買わず

閉場1時間前の新興展に赴く。
目録は以前来ていたが切られたようだ。ザッとまわる。6割は和本という印象。幾つか買おうかと思ったが、やめておいた。その足で、今度は田村書店を見る。外のワゴンで、2冊。

吉屋信子「私の見た人」(朝日新聞社)昭和38年9月30日初版カバ欠帯付署名入700円
マーク・ゲイン「ニッポン日記」(筑摩叢書)200円
「私の見た人」は中に帯が挟まり何故かカバー欠だが中島健蔵宛献呈署名入。ほかにも中島宛献呈署名本が幾つかあった。この本は、既にカバー帯付で所持しているので、中身交換しよう。中島健蔵宛の署名本は、もう大分前にザッと出て、まだにこういう細かいところが出て来ているのか、当時仕入れていま整理がついて出たのか。「ニッポン日記」は終戦直後の日本を外人記者がどう見たかという本で、実はこの叢書版を知らなかった。仙花紙みたいな紙質の元版よりもよい。
で、実は今週は新刊書だのネット古書だのマケプレだのでけっこうな散財ぶりを発揮してしまいあれこれとピンチでもある。

デーヴィス「ノスタルジア社会学」(社会思想社)凾ビニカバ1200円
新形信和「日本人の〈わたし〉を求めて」(新曜社)カバ500円
輪島祐介「創られた「日本の心」神話」(光文社新書)カバ249円
ゴッフマン「行為と演技」(誠信書房)カバ定価
橋本陽介「ナラトロジー入門」(水声社)カバ帯定価
ここ1年くらい毎日「日本の古本屋」検索していた「ノスタルジア社会学」は嬉しかった。これは図書館で読んで以来ちょっと自分の本としてじっくり精読したかったのである。他はマケプレ本だが、下から2冊は新刊書店にて購入したもの。「行為と演技」はずっと絶版でけっこうなプレミアがついていたのだが、まさか重版したとは。しかしこれ、訳文が生硬な感じでちょっとなあと思いきや、なんと「第12刷へのあとがき」が追加されていて、改訳したとか書いてあるかなあと思ったのだが、けっきょく改訳はしてないようだ。ちくま学芸文庫あたりに新訳入ればなあと思うも、まあないだろうな。一番下のは、そのうち買っておこうと思ったが、昨年出たばかりなのに既に絶版、マケプレでも妙にプレミアつけてきているので店頭在庫を探したというわけ。古書で定価の半額くらいで欲しかったのだが。
それから、以下の本を地元新刊書店にて購入。「絶歌」はまあ、旬の物だし。西村賢太のは、東スポ連載のエロエッセイも収録。

絶歌

絶歌