漁書日誌 3.0

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雨の地図

本日、蟄居する予定であったが、ちょっと所用で繁華街へと出る。
いつも覗いている古書店に立ち寄る。
新潮文庫二冊、講談社選書メチエ一冊を購入。
江藤淳「決定版夏目漱石」、森まゆみ「鴎外の坂」、各300円。
若林幹夫「地図の想像力」600円。

「地図の想像力」というのは、以前から読んでみたくて、ここ数ヶ月探していたものだったのでちょっと嬉しい。
前にも書いたが、戦前の本よりも、ここ十数年に出た絶版本のほうがなかなか手に入らないような気もする。特に学術系の定価が高い本。
ただし、それは、その戦前の本とやらが、作家の作品集の初版とか、ある程度需要がある本だから、かもしれない。たとえば、大正7年の「誰でも儲かる米相場之研究」といった本が欲しいといってもまずネット目録や古書店店頭でお目にかかれないように、あるいは、谷崎潤一郎「無明と愛染」の初版じゃなくて第7版が欲しいといっても、初版よりもかなり難しいように……。

伝記系とでもいおうか、今回購入の文庫。ホントは江藤より大岡昇平漱石伝、それもちくま学芸文庫版が欲しかった。ちくま学芸も、なにげに品切れが多く、マケプレなど見ると、ちょっと幾ら品切れだからといってそれはという馬鹿げたプレミア値で出されているのを目にする。嫌な感じ。