漁書日誌 3.0

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ぐろりや会で黄昏

ぐろりや会古書展、初日。注文品は無い。その上、先日の「素顔」などの支払いで金欠統制令中、金もない。それでも、交通費をかけてやってきてしまう。閉場30分前、何の期待もなくぶらりと。が、ザーッと棚を見ていて、おやと手に取った本が、欲しいが高嶺の花で手が出ないと思っていたもので、しかも手が出る価格で驚いた。思わずその場で、やったー、と大声で叫びたくなった、こういう感じというのも何年ぶりだろう。だから場を漁るのはやめられない。


佐藤卓己輿論と世論」(新潮選書)500円
小山内薫「黄昏の世界」(正午出版社)大正6年6月5日初版2100円
金森修「ゴーレムの生命論」(平凡社新書)300円
水木しげる「鬼太郎夜話(全)」(ちくま文庫)380円
で、やったー掘り出した! と喜んだのは小山内の長篇小説「黄昏の世界」である。耳つき麻布装だが本文用紙がザラ紙のように質が悪い(小口三方が黒いのだが、これは経年劣化ではなく染めなのだろうか)。外装はわからないがおそらく凾ではないか。これまた珍しい本だしこの状態でも出たら2万円以上はしそうであり、無論前々からこの本の存在は知っていたのだがまずとんと見かけないし、出ても手が出せない価格であったりして、まあ買うことはあるまいと思っていたのだが、棚にポンと入っていてこの値段。ああこの一冊ですべて報われた。夕方頃に赴いてもこういうものが残っているのである。相変わらず金欠ではあるが報われた気で、多少気分がよい。
新書はモールで、水木しげるはネットオークションで落札したものだが、三島由紀夫キャラが登場するので(ご教示してくれた方に感謝)。上の二冊のみ会場で購入したものである。
以下は欲しい新刊。

アンチモダン -反近代の精神史

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崇高とは何か 〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス)

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ポルノ雑誌の昭和史 (ちくま新書)

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