漁書日誌 3.0

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瀧口修造の本と書肆山田の最初の10年

表題のトークに赴いた。
正しくは、渋谷のポスターハリスギャラリーにて開催中の「アトリエ空中線10周年記念展 インディペンデント・プレスの展開」でのギャラリートーク第2回「瀧口修造の本と書肆山田の最初の10年」(山田耕一・間奈美子・郡淳一郎)である。11月28日、トークは30分押しにて18時30分より開始。予定を30分以上超過するものとなった。
ワタクシまことに散文的な人間であるからか、詩にさほどの興味がなく、「海潮音」「珊瑚集」「月下の一群」のほかは、ごく些少のマイナー・ポエットの訳詩集に、朔太郎数冊くらいしか所持・読書していない(ボードレールは別)。書肆山田の書物も実は土方巽のものを一冊所持しているくらいという状態なのである。
入場券代わりのような今回の展覧会のポスター=図録1000円1000部限定記番を購入し入場。これが拡げるとB1の両面ポスターになる。オレンジのは帯。

山田耕一氏の出版した、第一次書肆山田とでも称すべき1070年から1980年までの書肆山田刊行物のリスト、入口で観客に配布された「山田耕一発行図書目録」(空中線書局、2009.11.28発行、72部制作、無綴アンカット、8p)を片手に、出版を志したきっかけから種々の経験などのトークが熱く展開した。山田氏は、これが最初で最後の表舞台でのトークであるという。

写真右が72部本の奥付部分、左の表紙部分のものは、72部中13部限定の和紙刷本。(第一次)書肆山田の図書目録は今までになく、今回のこれが初だという。資料としても貴重だ。