漁書日誌 3.0

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台風前の五反田

本日は和洋会古書展と五反田遊古会古書展の初日。ギリギリふたつまわれるかなと思っていたが、雨だからなのか、地元のバスが渋滞にはまり、五反田駅に到着したのは17時過ぎであった。これはもう和洋会ではなくて五反田だろときたわけである。

会場到着は17時20分くらいか。ざっと回る。月の輪さんがいたので挨拶して少し話す。というのは、今回は三島研究的になかなかすごいブツが出ていたので、それについて少し話を伺う。2点ほど購入し、2階へ。

ザーッと回っていくが、これというものがない。それでもちょっとは資料になるかなということで幾つか抱えて閉場時間、お会計。

吉田健一「日本について」(講談社昭和32年8月25日初版函200円

芸術祭十一月大歌舞伎筋書200円

「日本について」は書影は知っていたけれども手に取るのは初めてで、本体は真っ白な丸背上製本で天小口が黒染めになっている。黒白のツートンカラーで統一された装幀。函がスレが目立つのは気になるがこの安さならと。筋書はとうに持っているけれども三島の「芙蓉露大内実記」初演時のもの。

大宅壮一選集9「文学・文壇」(筑摩書房)昭和34年10月28日カバ400円

産業フロンティア物語「製紙〈王子製紙〉」(ダイヤモンド社)昭和昭和40年8月28日200円

大輪盛登「巷説出版界」(日本エディタースクール出版部)函帯200円

「趣味拡大号文豪国木田独歩」(信濃房)函シミ300円

大宅のはもうちょっと文壇批判みたいのあるかなと思ったが、あんまりなくて高かったのに残念。「製紙」はなかなか興味深かった。「文豪国木田独歩」は復刻版。ただこの復刻は、広告は全部削除、またこの号掲載の新進作家の短編16編も削除。薄めの紙の筒函がついている。どうせ復刻するなら広告も含めて全部復刻して欲しいところ。これとおんなじ体裁の尾崎紅葉のも前に買った覚えがある。