漁書日誌 3.0

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まど展

金曜日、まど展初日。いつもならば朝イチに列ぶのであるが、夜に予定があったりして殆ど寝ずに寝不足な感じでいくと体力的にもきつそうだということで、朝イチは諦めゆっくり寝て、午後2時過ぎに会場へ行ってみた。
それでもやっぱり窓展は面白い。あきつ書店というよりも、いま窓展で面白いのは(あくまでワタクシの収集範囲でのことだが)、かわほり堂、みはる書店、けやき書店、魚山堂書店がそれぞれ伯仲するような感じである。とりわけかわほり堂は、今回の棚の半分は目録掲載品などそれなりのものを列べていたが、あと半分というのが、コンディションがあまりよろしくないようなものがザッと列べてあって、これがまあ掘り出し天国的に面白いし安い棚、ワタクシが行った時は既にスカスカの箇所もあって、相当売れたのかとも思われた。で、今回はそんなかわほり堂の棚で買ったものがメイン。

鈴木三重吉「櫛」(三重吉全作集10)大正5年3月20日凾欠毛筆署名入300円
室生犀星「蒼白き巣窟」(新潮社)大正10年1月25日3版凾欠800円
谷崎潤一郎「私」(全国書房)昭和22年5月25日凾500円
高橋俊夫「永井荷風四畳半襖の下張」惣ざらえ」(大空社)凾500円

「国民之友」第1集(明治20年11月)
「催眠術」明治37年4月第3号300円
「大衆文学研究」昭和42年1月400円
岡本綺堂「三浦老人昔話」(春陽堂日本小説文庫)昭和7年5月15日初版100円
今回は、なんといっても「青白き巣窟」重版凾欠を安く入手できたのが嬉しい。冬樹社から出ている伏せ字埋め版で存在を知って当時のものが欲しかったのである。しかし伏せ字になっていることもあり、初版のみかと思ったが3版も出ていたのだな。雑誌「催眠術」はなにやらあやしげだが、大学館が発行所であるならまあ不思議では無いか。「大衆文学研究」は「挿絵史の問題点」特集。

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先日おこなわれた「黛敏郎メモリアルコンサート」@豊洲文化センターに行って来た。というのは、三島が作詞で黛が作曲した「理髪師の衒学的欲望とフットボールの食慾の相関関係」世界初演があるからである。初出誌面には楽譜も掲載されているのだが、これがちょっと特殊な当時のもので、具体的はどういう音楽になっているかなど、「再現的演奏」でよくわかった。演奏といってもシンセ1台?のようなBGMのような音楽であった。