漁書日誌 3.0

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涼しい八月

ちょいと野暮用で都内に出て夕方に終わったので、神保町へふらりと出てみた。ちょうど18時過ぎで、田村書店などはギリギリ閉店したところ。ザッと幾つかの古書店を見てから、東京堂に立ち寄り、新刊をあれこれ見てまわり大屋幸世叢書の新刊などチラと立ち読みしたりしてから、三輪太郎氏の新作「憂国者たち」掲載の「群像」9月号とメチエの新刊を1冊買ってから、久々の古書モールへ。ここで思わず数冊。

齊藤昌三「書痴の散歩」(書物展望社昭和7年11月10日凾欠2000円
雑誌「風信」第1号(1988年7月)カバ500円
雑誌「風信」第3号(1991年9月)カバ500円
太田靜子「斜陽日記」(小学館文庫)カバ200円
まずは古書雑誌(といってよいか)である「風信」。風信の会発行。これは全3号で終わりだったか。最近、ヤフオクやら田村の外ワゴンやらでも今回のように2号の欠けた1号と3号のセットが出て来ており、その流れのものだと思う。安く買えて良かった。デッドストックか誰か執筆者が持っていた在庫が出たのであろう。それから思わず買ってしまったのが「書痴の散歩」。番傘装幀(表紙の箔押は銀で、他に朱がある)の一連の齊藤昌三ものの一冊。限定千部記番、天金。本当は千円ぐらいだとよかったのだが、まあ状態もよいしいいかと。単純に古書や装幀について書かれた中身を読みたくて購入。

長谷川洋子「サザエさん東京物語」(朝日新聞社)カバ帯100円
伊東明彦「未来からの遺言」(岩波現代文庫)カバ482円
こちらは、帰宅したら届いていたマケプレ注文品。一冊目の著者は「サザエさん」の長谷川町子の妹。菊池寛に師事したりした漫画作者の実像を描いている。それから下のはある種のドキュメンタリで、被爆体験を当事者に語らせ録音しているうちに、虚偽を語る体験者が出てくるというのを追ったもの。ドキュメンタリも好きで読むが、これはなかなか面白そうである。
いやしかし今日は涼しかった。Tシャツでは寒かろうというくらいである。なんだか数冊本を買って数冊読んでいるあっと言う間に8月も過ぎようとしている。

群像 2015年 09 月号 [雑誌]

群像 2015年 09 月号 [雑誌]

終戦後史 1945-1955 (講談社選書メチエ)

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