漁書日誌 3.0

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年末最後の窓展

本年最後の窓展である。別段注文品はないし、仕事があり実は体調狂うのでアレだったが、最後だしということで寝ずに朝出発。9時半過ぎに古書会館に到着。いやはや朝から風が強く寒いったらない。既に50人近く列んでいる。そして開場。わーっとあきつ書店の棚に群がるなかで、あれこれと買い、またあきつ以外でもみっけものがあった。まずは、今回うれしかった買い物から。

岡鬼太郎「もやひかさ」(左久良書房)明治40年10月26日カバ欠奥付欠300円
江戸川乱歩「陰獣」(博文館)昭和5年10月15日16版凾欠900円
泉鏡花「りんだうとなでしこ」(プラトン社)大正13年7月5日初版凾欠印200円
島村抱月脚色「復活」(新潮社)大正4年2月28日6版凾欠400円
「もやひ傘」は背が褪色しているが奥付欠で300円とは。いま早速国会図書館近代デジタルライブラリーで奥付を見てプリントアウト、これを挟んでおけばいいや。もしかしたら重版なのかもしれないけれど。2枚別紙刷挿入されている挿画は鏑木清方。本来はタイトルなどが印刷されて入っているパラフィンカバーがついて完本。それから「陰獣」は嬉しかった。でもやっぱりこの辺の探偵小説は外装がないとシンプルすぎてどうもなあというのが正直なところか。「復活」は大正3年の芸術座第三回公演にあわせて出版されたもの。むろん須磨子の口絵写真あり。「りんだうとなでしこ」は布表紙が一部褪色しているが別に欠けも壊れもないのに200円てのが安い、でもまあそんなものか。しかしこの四冊で二千円いかないのだからやっぱり安いなあ。わざわざ寝ずに来た甲斐があったというものだ。

勝本清一郎近代文学ノート3」(みすず書房)カバ月報付300円
成田龍一「〈歴史〉はいかに語られるか」(NHKブックス)カバ帯200円
舞台文庫2「みごとな女・灯台・馬」(東京創元社)昭和33年5月20日3版カバー200円
文楽床本集「椿説弓張月ほか」(国立劇場)100円
横溝正史「殺人鬼」(展分社)昭和23年11月20日初版痛300円
復刻版「東京最新全図」(すずき印刷立川支所)発行年など不明200円

十返肇編「作家の肖像」(近代生活社)200円
近代浪曼派文庫「小林秀雄」(新学社)カバ300円
「帝国文学」明治37年5月10日500円
門脇照男「上林暁関係書目など」私家版限定200部500円
近代文学ノート」はバラで買っていたので、これでようやく揃った。300円以下で探していたもの。「みごとな女・灯台・馬」は重版からカバーがついたので初版にはない(こんなマニアックな三島本探している人はいないか)。「殺人鬼」は水シミ黴表紙一部欠落傷と痛みが酷いが、珍しいところだろう。



TOKYO1970 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS 9 (Ima photobooks)

TOKYO1970 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS 9 (Ima photobooks)