漁書日誌 3.0

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余震の趣味展

国会図書館は今、1970年代あたりの雑誌がマイクロフィルム化作業とかで軒並み閲覧不可となっていていろいろと困る。17時半頃、本部会館で開催中の趣味展に到着。今回は久々に注文品があった。注文品が当たったというのもかなり久々。でまあ、ザッと回って購入したものが以下。

新声社編「創作苦心談」(新声社)明治34年6月11日再版カバ欠印1000円
藭西清「少年」(講談社)昭和30年3月25日初版カバ300円
伊藤整日本文壇史7」(講談社文芸文庫)300円
川原テツ名画座番外地」(幻冬舎アウトロー文庫)300円
注文品はもちろん「創作苦心談」。千円は安い。まず鏡花や風葉などつまみ読みしてみたがあれこれの作品のモデルなんかが明かされていて興味深い。まさか当たるとは思わなかったが、今回はこれだけでも十分に満足。ちなみにワタクシの初新声社本である。で、道路挟んだ向かい側にあるはなまるうどんで腹ごしらえをしてから、今度はモールのかんたんむへ。今度はここであれこれ雑誌を購入してしまう。

「文章世界臨時増刊 近代三十六文豪」(明治41年5月)1頁部分的破れ欠300円
「文章世界」(明治39年5月)表紙下部口絵頁まで染み破れ100円
「文章倶楽部」(大正12年6月)1頁落丁100円
「文章倶楽部」(昭和2年9月)1頁落丁100円
「文章倶楽部」(昭和3年12月)広告2頁落丁100円
すが秀美「1968年」(ちくま新書)400円
「文章世界」と「文章倶楽部」がこの値段だったら落丁なんぞなんの気にもならない。それぞれ興味のある記事ではない箇所だったしドッと購入。「近代三十六文豪」には日本からは透谷、樗牛、一葉、子規、紅葉がエントリー。その他、「文章倶楽部」では、初めて木蘇穀の顔写真を見た。これか、これが「文壇三大醜男」と今東光をしていわさしめた顔かと。大正中期に谷崎潤一郎の筆耕なんかやっていたけれども、これがあの「人面疽」のモデルか、と。「1968年」は三島由紀夫「親切な機械」のモデルについて書いてあるのでついでに。
まあ、しかしそれにしても「創作苦心談」は久々のヒットだった。しかし来週もあれこれと注文してしまったのだが、どうなることやら。

原発労働記 (講談社文庫)

原発労働記 (講談社文庫)

映画「生きてるうちが花なのよ、死んだらそれまでよ党宣言」を見て以来原発ジプシーに興味があって元本の文庫版を探していたが、復刊したので購入し読了。淡々とした記述が却って面白く読ませた。
そういえば、若松孝二の映画「11・25自決の日」地方紙などでインタビュー記事などあったが、瑤子役は寺島しのぶだという。