漁書日誌 3.0

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大山デブ子

女優・大山デブ子。大都映画所属。

幻のB級!大都映画がゆく (集英社新書 478F)

幻のB級!大都映画がゆく (集英社新書 478F)

この本を、仕事の帰りに渋谷パルコブックセンターに立ち寄り、購入。実は大都映画なんていうのも知らなかったのだが、あれこんな新刊が……とパラパラ立ち読みして、そこに大山デブ子について出てきたので購入を決断したというわけ。

(本書より。右端が大山デブ子)
で、ハッキリ言うと、この冗談みたいな芸名の喜劇女優だが、むろん、ワタクシは寺山修司の「大山デブコの犯罪」という芝居で知った口である。演劇実験室◎天井桟敷の第二回公演@新宿本牧亭。むかし大山デブコという女優がいて……という寺山の解説は、まあこういう名前だし、てっきりまた寺山お得意の、実際になかったことも歴史のうちである的虚構(つまりただの嘘)かと思っていた。あるいはまあ本当にいたかもしれないが、ワタクシなぞ全く聞いたことも見たこともないしなあ、などと思っていた。
しかし今改めて考えてみると、そういえば寺山の実験映画である「檻囚」というのがあるが、あれにも大山デブコ二代目というのが出演している。映画の中頃で、柱時計を抱えて野原で踊り狂ってる太めのオバサン、という感じのアノシーンである。出演といえば、「大山デブコの犯罪」にだって、そのおそらく「檻囚」に出演していたデブコが主演なのだ。これ新高恵子の桟敷デビュー作ではなかったか。だからつまり、大山デブコ二代目を勝手に作って使っていたのだろう。
しかし、そうしたら、本当にいたわけだ。そうして今回顔もちゃんとわかった。今度、フィルムセンターあたりで大都映画を上映する時は気を付けよう。