漁書日誌 3.0

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夏のノフラージュ

ここのところ暑さの質が変わった。灼熱のというよりは、湿度が高い。風が出ていればさわやかさも感じるが、身体を動かしていたりすると汗だくになるという具合の暑さである。

本日は愛書会古書展に赴く。その前に郵便局に立ち寄り、先日の扶桑書房の払いを済ませ、それから銀行に行き、今度は一昨日偶然見つけてしまい注文した本の在庫があるということで銀行振込で入金。かなり痛い出費なのだがもう仕方が無い。というようなことで、お金は出来れば使いたくないという状況。で、会場をザーッとまわる。

約40分ほどまわって、以下を購入。

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三島由紀夫金閣寺」(新潮社)昭和33年5月30日22版カバ帯300円

上林暁「聖ヨハネ病院にて」(新潮文庫)重帯150円

内容見本「現代長篇小説全集」(新潮社)320円

明治座筋書「三月興行大歌舞伎」(昭32・3)210円

「書物展望」(昭9・1)200円

金閣寺」は重版調査のため。筋書は持っているけれども「鰯売恋曳網」再演のもの。このなかで面白かったのは、内容見本である。

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例えば、挿画の担当者一覧。昭和初期、メインで活躍していた挿画家たちの一覧と見てもよい。また、「モデルの噂さ」という頁があり、収録作品のモデルについて解説したものだが、やはりモデルが云々ということが対読者へのコンテンツになり得る、というか、事実に引き寄せながら小説を読むというのが当時の読者の読書モードとして鉄板だったということが興味深い。