漁書日誌 3.0

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愛書会と扶桑速報

金曜日、愛書会古書展初日。午後に立ち寄る。これというものがなく、100円の文庫本を2冊購入するにとどまる。
水曜日、扶桑書房目録速報が来た。が、外出していて帰宅した夜中に気づく。しかも翌日はぐっすり寝てしまい、そうだ注文と気がついたのは夕方になってから。本当は、欲しいと思っていたなかなか出ない本が適価で出ていたのだが、残念売り切れ。あとから注文して本日届いたのが以下の本である。

平山蘆江「おつくり上手」(練達堂書店)大正5年12月3日凾欠2500円
自装による木版装。序文に松居松葉、白木屋の郄野復一。おそらく「都新聞」に連載したものではないか。男女を比べ見た目は男性の方が美しいとする蘆江平山壮太郎が、だからこそ必要不可欠と力説する女性のエステティック、コスメティック、ファッションについてあれこれと自らの理想を指南するという体裁のもの。厚化粧、薄化粧の仕方、髪型セットのあれこれ、衣服履物の体型によるタイプ別選び方から着方履き方、美容運動のやり方、果ては写真写りを良くするための写真の撮られ方などまでがあれこれとイラスト入りで書いてある。
こういう細かいいわば生活の型とでもいうべきものは、今現在失われてしまっている以上、なかなか貴重な資料といえる。また、当時の一般的な美的感覚というのがどんなものなのか、やはりそこがこの本を購入した一番の興味あるポイントである。まあ類書はこの他にもあれこれあるのだろうが、そこまで徹底的に追うつもりもないし、取り敢えずの読み物としても面白そうである。

古本の時間

古本の時間

饗宴 (光文社古典新訳文庫)

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ユビュ王

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薔薇の鉄索: 村上芳正画集

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