漁書日誌 3.0

はてなダイアリー廃止(201901)を受けてはてなブログに移設しました。

新宿京王・大古書市+追記古書


カーン「空間の文化史」(法政大学出版局)カバ帯1800円
ジュネット「物語の詩学」(書肆風の薔薇)カバ1500円
シンポジウム日本文学16「谷崎潤一郎」(学生社)カバ400円
深田祐介「美貌なれ昭和—諏訪根自子と神風号の男たち」(文春文庫)カバ300円
山際素男「不可触民と現代インド」(光文社新書)カバ帯300円
会場を一時間ほどまわって購入したのが以上である。無論一時間ではとても回りきれないのだが、それでもまあザッと見た。やはり古書会館とは規模が違うからだろうか、人が多いせいか、デパート展というものはぐったりと気疲れするものらしい。はなから目録注文品も無し。お勉強用の本ばかりだが、文庫版の「美貌なれ昭和」はちょっと探していたので嬉しい。今更かよのジュネットやらシンポジウム日本文学も古いのだが、今回「空間の文化史」を購入出来たことで、ようようスティーヴン・カーンの「時間と空間の文化:1880-1918年」は上下共に揃った。この本、上巻と下巻の価格差が千円以上もある。まあ、この他にネット古書店に注文してしまっているものもあるので、大きな出費にならずに済んだのを諒としよう。横殴りの雨だったり、やんで曇り空だったりした初日であった。

さて、今週ほかにあれこれとネット古書店に注文していたものも届き、ちょいと地元の古書店を覗いて買ったものが以下。

アンドレ・ジイド全集7」(建設社)昭和10年2月20日発行カバ凾1500円
「浪六全集25 稲田一作後篇」(玉井清文堂)初版凾500円
木村勝美「子爵夫人鳥尾鶴代」(立風書房)カバ帯2000円
ブランショ「明かしえぬ共同体」(ちくま学芸文庫)カバ帯200円
田中彰明治維新と西洋文明」(岩波新書)カバ250円
ジイドは「プレテクスト」の入っている評論の巻だが、ちょっと必要になってわざわざこの昔の版を購入。天金の豪華な造本だが、個人的には青山二郎のこういう装幀は好きではない。それから浪六は、前々からちょっと読みたかったが元本の単行本は高くて手がでなかった「煩悶病院」が入っているため。表題作の「稲田一作」はどうでもよい。「子爵夫人鳥尾鶴代」は、まあこの夫人自体に興味があるためだが、初めてマケプレで買った。でも2000円はいかにも高い。古書展なんんかでパッと見つけたら800円がいいとこだろうなあと思うも、まあ、なかなか見つからないので。ブランショは安いが、鉛筆で薄くあちこちにラインがあるためで、薄いから消しやすいだろと思うも、気を付けないと紙がぐちゃっとなってしまうし、なんとも。文庫と新書が地元古書店にて買ったものである。

で、またまた追記である。
というのも今日は編集者学会というので講演があるということで、ソレを聞きに都内に出て、帰り際に新宿に立ち寄り、閉店間際の新宿京王をチラと覗くことが出来た。

関容子「日本の鶯 堀口大学聞書き」(講談社文庫)300円
村松友視「夢の始末書」(角川文庫)300円
深田祐介「黎明の世紀 大東亜会議とその主役たち」(文春文庫)300円
坪内祐三「一九七二」(文春文庫)350円
佐々木忠次「闘うバレエ」(文春文庫)450円
まあ文庫ばかりである。特に「闘うバレエ」は知らなかった本だが、この著者「黒蜥蜴」初演の舞台監督だった人である。
そういえば、今年はなくなったのかしらんとすら思っていた渋谷東急の目録、本日届いた。