漁書日誌 3.0

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演劇と映画

さて今回は、ネット古書店に注文していたものが届いたのと、芝居を観に早稲田に行ってブックオフで購入した文庫本のみ。
ジャン・カスー「黄昏のウィーン」(奢霸都館)函帯極美3500円
内田裕也「俺はロッキンローラー」(廣済堂文庫)カバ300円
「黄昏のウィーン」は、定価より安く新品同様を入手。実は持っておらず、安く買えてよかった。後者は文庫での復刻版といったところだが、これがなかなか面白い。

ところで早稲田というのは、流山児★事務所MISHIMAワークショッププロジェクトVOL.2「卒塔婆小町」「葵上」(演出:流山児祥)を観てきた。場所はスペース早稲田という地下の小さい小屋だけれども、ごく簡素な装置に半分以上ワークショップで今回舞台に挑戦した素人的なキャストを使ってのものだが、前回に劣らず、強引なまでの演出で全部カバーし小劇場なりの独特なオペレッタのような舞台となっていた。「葵上」のほうはサスガに六条康子と若林光は劇団員を使っていたが、「卒塔婆小町」は、詩人と小町のペアが四組くらいあって、場面場面で入れ替わったり全組出てきて同じ台詞を言ったりするのだが、テンポある展開で全く気にならない。今後ワークショップだけじゃなく、ここの本公演での近代能楽集をみてみたいものだ。

で、15時開演のマチネを観てから五反田の古書展に向かおうと思っていたのだが、劇場を出ると既に16時半。間に合わず。次の予定であるシネマヴェーラ渋谷に向かう。ここで、にっかつロマンポルノ第一作「団地妻 昼下がりの情事」(1971)と、いど・あきお脚本「(秘)色情めす市場」(1974)を観る。前者は別に何も言うことがないが、後者は、前者と比べると脚本も画も天と地の差があり、一般映画としたって傑作だと思う。ちなみに萩原朔美(朔太郎の孫)が出演している。