漁書日誌 3.0

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新宿展

新宿古書展、二日目。仕事後に急いで駆けつけ、終わり45分前に到着。まずはザッと見ていく。黒っぽいのを出しているのは一つの店だけ、別の店はドイツ語原書しかも世紀末の作家の本をドサリと出していた。他は、戦後のものと新しいものが混在といった感じ。といって、新宿展の魅力は、新し目の定価高そうな専門書が安く出ていることである。文庫本なども安めの印象。竹内健「邪神記」(現代思潮社)函帯1000円とかあったが、荷物になりそうでやめてしまう。結局購入したのは以下。

西野嘉章「装釘考」(玄風舎)カバ凾5000円
「文学」(1995春)210円
小牧バレエ団ノラ・ケイ/アントニー・チュウダー招聘公演プログラム300円
コルバン他監修「身体の歴史3」(藤原書店)5100円
小牧バレエのプログラムは三島由紀夫が寄稿しているもので、これは昭和29年9月30〜10月4日公演のものだが、色違いの全く同じプログラムが8月の公演でも用いられている、中身も同じ。でもまあ三島の寄稿がどうのというのは別として、この頃のノラ・ケイのザ・ケージとか見てみたいなあ(フィルムとか残ってないのかしらん)と。川端の「舞姫」ではないけれど、当時は今なんかよりグンと世間的にバレエが流行っていた上に世界一流のダンサーが来日したりして盛り上がっていたというのが知れる。
「装釘考」は注文品。これは出たときに欲しいと思ったが、例の如くケチケチして古書で安く買いたいなどと思っていたら品切れて即プレミアになり買えなくなってしまったもの。今回定価よりちょっと安い価格でスリップもそのままの新品同様を入手出来た。用紙、活字、活版印刷等々この本自体が凝っていて書架においておきたいしじっくり何度も読みたい本である。それからもうひとつの注文品は「身体の歴史3」4000円だったのだが、なんとハズレ。「装釘考」がハズレてこちらは確実と思い込んでいたのだが。上記の5100円というのは、悔しくて古書会館を出て幾つか古書店をまわっていて見つけたもの。1100円アップだが致し方あるまい、ちょっといま必要な本であったし・・・ちょっと使いすぎてしまった。