窓展である。おそらく朝イチに行って開場に並ぶのはこれが年内ラスト。しかし昨日あたりからまた急に冷えるようになった。ヒートテックにスウェットのパーカーを着て家を出て駅まで出てみると、誰もがみなコートやらダウンジャケットを着ていてパーカーだけとかジャケットだけみたいな人が誰もいない。失敗したかと思ったが、昼になってみるとちょうどいいくらいであった。
で、一本バスを逃して古書会館に到着したのは開場時間。ざっと見ていくが、そこまでという感じもあり、またお金もないので、あれこれと吟味、あれを戻しこれを戻しで結局買ったのは以下。
徳冨蘆花「不如帰」(民友社)明治39年9月25日68版200円
佐々木信綱「おもひ草」(博文館)明治36年10月30日カバ欠700円
「不如帰」はとうに持っているが徐々に状態の良いものへと変えていきたい。「思草」は装幀のため。前からたまに見かけていたが書きもののネタ用である。本来の外装はカバー。
大戸龍川「日米若し開戦せば」(松成堂須原屋本店)大正3年9月30日裸綴穴800円
「新文学」昭和23年1月300円
日米開戦のは架空戦記というわけではなく世界情勢を鑑みてのナショナリストの想像みたいなものか。面白がって買うにはちょっと高い。「新文学」はご存知全国書房の雑誌で、前にこの号は国会図書館でマイクロフィッシュで閲覧しコピー代も高かったけれど、今回初めて実物見たらカットは茶色で刷ってたり、当時としては贅沢な雑誌である。谷崎と志賀の対談掲載。
塚本邦雄「驟雨修辞学」(大和書房)昭和49年6月10日函帯500円
ヴァルザー「自己意識とイロニー」(法政大学出版局)カバ200円
塚本のは「装飾楽句」期の未刊作品でこれも持っているが汚れているので差し替え用。「自己意識とイロニー」も持っていたかもしれないが200円ならと。
友清歓真全集「霊学筌蹄」(参玄社)昭和47年9月1日函帯月報300円
映画「午後の曳航」スチール10枚500円
このバージョンの霊学筌蹄を20年前に西部古書会館で買いその後どうしても欲しいという知人に譲ってしまったのだが、それからこんな値段ではトント見かけずにいたがようやく。三島の「英霊の声」参考資料。
古書展を後にしてから広尾へ向かい、都立中央図書館で少しコピーなどして帰る時にはもう寒くなっていた。