漁書日誌 3.0

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梅雨再開かと趣味展

金曜日、趣味展である。先月末から、梅雨が明け、連日猛暑と言っていいような日々が続いていたのではあるが、ここにきて急に雨続き。実は梅雨はこれからなのではないかくらいの勢いといった印象がある。で、金曜日も雨。9時40分頃に新御茶ノ水駅について古書会館に向かう。遠目に、あれ行列がないなと思ったら、雨なので会館の中で行列がとぐろを巻いていた。コロナもまた増加傾向にあり検温と消毒。そして階下の入り口へ移動。10時開場。

扶桑書房の棚へ向かう。前回の趣味展と同じく棚3つではなくて2つに減っていた(今後はもうずっと2つでやっていく由)。佐々木桔梗の限定本などお安めに並んでいたが手にも取らず。エッセンス叢書がズラリあり状態も良かったけれども1冊800円だったので手放し。今回はなるべくお金を使わないようにと思っていたが、会場の他の棚を一周してきて、結局あれもこれもと買うことになってしまった。正午前、友人らと会場を抜けて昼食に。うどんを食べ、茶店で一服し、会場に戻って改めて棚をチェックし、キープしているものを吟味して、お会計。

若山牧水「別離」(東雲堂書店)明治43年5月15日再版裸1500円

吉井勇西鶴物語一代女」(春陽堂大正7年12月15日初版函欠1000円

藤澤衛彦「小唄伝説集」(実業之日本社)大正10年1月2日初版函欠

斎藤昌三紙魚供養」(書物展望社昭和11年5月10日限定500部函欠1000円

「別離」はすでに持っているのだが水シミがある本だったので、これで状態のいいものと交換だと思っていた(が、どうもなんか変だなと感じてはいたけど、帰宅して確認してみると巻頭の著者肖像欠だった)。吉井勇のと藤澤衛彦のは夢二装幀。後者は木版口絵入。和綴のようなデザインを施してある。「紙魚供養」は、斎藤昌三のところにきた手紙の封筒をそのまま装幀に使用したもので、表紙は太田正雄(木下杢太郎)、裏表紙は漆山又四郎であった。本文に少し虫喰いがあるがこの価格なら嬉しい。

「文章倶楽部」(大正15年1月)800円

「書物」(昭和9年1月)500円

「書物」(昭和9年5月)500円

「文章倶楽部」は文壇一百人特集のため。顔写真とプロフィール掲載で、当時どのようなイメージであったのかがわかる。「書物」は創元社の矢部良策の記事のために。

文藝春秋祭り」パンフ、昭和30年、34年各1000円

映画芸術」(昭和46年5月)200円

文春のやつは、文士劇のパンフ。三島由紀夫が出演している時のもの。これは半額くらいで欲しかったが仕方がない。

外に出ると雨は止んでいる。このままもう降らないのではないかと思ったことであったが、1時間後、土砂降りになり、雨脚は弱まったもののその後一日中雨降りであった。

翌日の土曜日。

ちょいと野暮用で都内に出たので、恵比寿のシス書店に久々に赴く。

中井英夫生誕100年展@シス書店7月16〜30日

これに来たのは他でもない、会場限定(通販もあるらしい)で出た中井英夫「彗星の騎士」(シス書店)を購入するためでもある。本書には記載はないが限定250部。

真っ白で、本体表紙は毛羽立ちそうな紙質。パラフィン巻かないとすぐに汚れそうな感じである。