漁書日誌 3.0

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秋の風

先日来た扶桑書房目録の注文品が届いた。

泉鏡花「斧琴菊」(昭和書房)昭和9年3月20日初版凾付10000円
実は持っていなかった「斧琴菊」をようやく入手。小村雪岱による木版の凾、表紙が美しい。見返しは芥川の鏡花全集推薦文。天青染。本来はこれに擦れないようにボール紙の帙的なものが凾につく。まあ凾は擦れてしまっているし背もとれかけたのが補修してあるが、それでもこの状態でこの価格なら買いだろうなあと。
ここのところ、愛書会や先週の紙魚展も行けなかった。しかしまあお勉強用などの新本をあれこれ買ってしまっているので行けなくてよかったのかもしれない。ピイピイの金欠である。

崇高の修辞学 (シリーズ・古典転生12)

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コンテンポラリー・アート・セオリー (EOS Art Books Series)

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AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀

AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀

とかいいながら、先日ちょっと映画を見に行ったついでに西荻窪へ足を伸ばしてささま書店で買い物したのを忘れていた。

吉田健一「書架記」(中央公論社)昭和48年初版凾付500円
大貫伸樹「製本探索」(印刷学会出版部)500円
大塚英志アンラッキーヤングメン・クウデタア」(イーストプレス)カバ300円
中村昇「ベルグソン=時間と空間の哲学」(講談社選書メチエ)カバ600円
上田真「日本の文学理論」(明治書院)凾1000円
「日本の文学理論」はマケプレ。ほかはささま書店で購入したもの。しばらく行かないうちに店内の配置が換わっていた。吉田健一の「書架記」は背・コーネル革装という装幀で、安く探していたものである。1973年刊行で定価は1950円。当時としてはかなり高い本であろう。革装ゆえか。ただ、マーブルを印刷した表紙平がツルツルしたアート紙系の紙なものだから、凾の出し入れですぐに擦れる。このツルツル紙もちょっとなあという感じがする。

で、買った本を持ってレイトショーのポレポレ東中野に上映30分前にいってみたら、なんと売り切れ。結局ここまできたのにと意地になりレイトショー後の臨時上映を見てからダッシュで終電という流れであった。