漁書日誌 3.0

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連休明けの古書

連休前に、これちょっと連休中に読んでおこうかなというのをマケプレで発注したのであるが、中古がなく定価購入した「思想としてのファシズム」以外はみな連休明けに一斉に届き、連休には読めなかった。

この他にも、献本を頂いたり仕事関連で読まなくてはならない本などあり、毎年連休中には1本は劇場に映画を見に行くのであるが叶わず、家にあるDVDを見たくらいである。
それはそうと、連休が明けての金曜土曜と古書展に行って来た。
まずは金曜日、国会図書館であれこれコピーしてから五反田と神保町をまわる予定であったが、無理で、結局雨のなか五反田遊古会に閉場15分前に滑り込むのがやっとであった。ザッと見て回ったが、赤ドリの棚が左翼パンフなどに紛れて明治期の雑誌などが紛れ込んでいたりして、もっと時間をかけてじっくり見ればなにか面白いものがあったかもしれない。しかしまあ結局はこんなものを。

名作挿絵全集1巻附録「さしえ」200円
「海」昭和44年11月号200円
石原慎太郎「スパルタ教育」(光文社)カバ500円
「スパルタ教育」は100円くらいで欲しかったが、何もなく思わず買ってしまった。しかし案外「プレイボーイ哲学」など〜ブックス系で出ている本はあまり見ない印象。「海」は三島由紀夫の「椿説弓張月」初出。なんにもなかったといってよいが(極金欠なのでそれでよかったのだが)、それでもちょっと「さしえ」は嬉しい収穫。そもそも、「名作挿絵全集」(平凡社)にこんな月報のような冊子があったとは知らなかった。ただの月報にはしたくないとのことで、鰭崎英朋から山六郎まで7名の挿絵画家が寄稿していて、なかなか興味深い。これ何号まで続いたのかしら。
そして翌日の土曜日、今度は神保町の愛書会古書展。気になる本はあったけれども、ケチケチしてとうとう1冊も買わず。来週の趣味展もあるし、そろそろ扶桑目録も…ということもあり、用心して浪費は避けなければならない。
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以下は、行きたかったけれども、結局はタイミングを逃して行けなかった展示。

戦後70年・中井英夫西荻窪の青春展@東京古書会館
中井英夫が徹底的に朱を入れた寺山修司「チェホフ祭」原稿や、塚本邦雄定型詩ハムレット」の原稿、「虚無への供物」出版記念会芳名録などが展示されていた由。

深川の人形作家・石塚公昭の世界@深川江戸資料館
実はまだこの人の展覧会に行ったことがなく、三島由紀夫人形もじっさいに拝んだことがない。今回は人形が出ていたかわからないが、行っておきたかった。
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谷崎潤一郎と芥川龍之介 ー「表現」の時代

谷崎潤一郎と芥川龍之介 ー「表現」の時代

著者からご恵送いただきました。改めて感謝申し上げます。
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■自己宣伝ですが、今月15日発売の「日本古書通信」に、「谷崎本書誌の余白に」という雑文連載の第1回目を寄稿しております。ごひいきの程、よろしく願います。