漁書日誌 3.0

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雪の線路とはならず

寒いは寒いが、この週末、東京に雪は結局降らなかった。そういえば、先日扶桑書房目録速報で注文した本が届いた。

小川未明「雪の線路を歩いて」(岡村書店)大正4年4月10日初版4000円
縦長の変形判で661頁もあるけっこうガッシリした本。こういう縦長の判型って、歌集などではこの時期たまに見かけるものだが、本冊は小説集。本体はクロス装だが、本来はカバーでもあったのであろうか。背と表紙の題箋は、パッと見は夢二っぽいテイストもあるが不明。扉の題字は本人だろう。冒頭には原色版の口絵も貼付してあるのだが、これまた誰の何という絵なのかもわからない。ちょっと象徴主義っぽいような絵。最初白鳥でも抱えているのかと思った。

社会主義っぽくなってしまう、そして童話作家になってしまう前の未明作品の持っている、なんとなくデカダンなテイストが好みで、ちょろちょろ買っているのだが、初期のは高いしまだまだ道は遠い。
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テロの文学史

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否定の文体―三島由紀夫と昭和批評

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